ミセス・ロビンソン
映画『卒業』を見たのは、19歳のとき。短大の英語の授業の課題で、繰り返し見ました。その中に出てくる倦怠期にある中年女性の名前で、演じるのはアン・バンクロフト。主演は、若き日のダスティン・ホフマン。アメリカの東部の大学を卒業したばかり、前途洋々なと言いたいが、将来についてなぜか不安を抱く悩み多き青年ベンジャミン。前途多難な様相。この青年を誘惑するロビンソン夫人。そして、なんとその娘エレーンに恋してしまう主人公。有名なシーン。エレーンが別の男性と結婚式を挙げている教会に乱入し、花嫁を連れ去る。ミセス・ロビンソンは、逃げる二人の前に立ちはだかり、叫ぶセリフ 「It's too late!」。それに対してエレーンは、「It's not for me!」と叫ぶ。 当時の私は、もちろん若い二人を応援する側でした。ところが、数十年経った今、なんと自分がミセス・ロビンソン側になっていることに気づき、愕然とした瞬間が訪れるとは・・・。けれど、「It's too late!」 は言わせません。 自分に言い聞かせます。「It's not for me !!」。追記:映画の舞台になったサンフランシスコ、バークレーと サイモン&ガーファンクルのテーマ曲他は最高です。