日々子育てに奮闘するお父さんお母さん、本当にお疲れ様です。40代で待望の長男を授かり、現在小学生の息子を育てているMr.まさちゃんです。
突然ですが、皆さんのご家庭ではお子さんと「お金」についてオープンに話していますか? 「まだ小学生には早いかな」「お金の話をするのはなんだか気が引ける」……そんな風に、無意識のうちにタブー視してしまっている方も少なくないと思います。
私は、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を持っており、普段から家計やライフプランニング、経済の仕組みについて考える機会が多くあります。 その専門的な視点からこれからの不確実な社会を見渡したとき、そして、息子が将来大学へ進学し、やがて自立して生きていく姿をリアルに想像したとき、ひとつの確信に至りました。
それは、「正しいお金の知識(マネーリテラシー)こそが、子どもたちが社会の荒波をたくましく生き抜くための『強いの武器』の一つであり、自分自身を守る『盾』にもなる」ということです。
今回は、FPであるパパが、なぜ小学生の息子に「お金のリアル」を教え始めたのか。そして、家庭の日常の中で無理なくできる「生きたお金の教育」とはどのようなものかをお話しします。
算数や漢字のドリルと同じくらい、いや、生きていく上でそれ以上に大切な「お金との付き合い方」。今日からすぐにお子さんと試してみたくなるヒントをギュッと詰め込みましたので、ぜひ最後までお付き合いください!
息子に「お金のリアル」を教え始めた理由
私は、上場企業の会社員ですが、複数の業務を掛け持ちし、毎日時間に追われながらヘトヘトになって帰宅しています。家に帰り着く頃には、息子はすでにスヤスヤと眠っていることも珍しくありません。
そんな疲れ切った夜、息子の無邪気な寝顔を見るたびに、「この子が大人になる頃、世の中はどうなっているのだろうか」「親として、どんな未来を手渡せるのだろうか」と深く考えるようになりました。
私には、過去に取得したFP(ファイナンシャルプランナー)2級や簿記などの資格があります。これまでは「履歴書に書くためのもの」として眠らせてしまっていましたが、不確実なこれからの時代を生き抜く息子にとって、この知識こそが非常に強い『武器』であり、身を守る『盾』にもなるはずだと強く思いました。だからこそ、「まだ小学生だから早い」ではなく、「今の時期だからこそ」、お金のリアルな仕組みを家庭で真っ直ぐに伝えていこうと決意しました。
■ 学校では教えてくれない現実
私たちが子どもの頃は、「いい学校に入り、いい会社に入って、真面目に貯金しておけば安心」という一つのモデルがありました。しかし、今はどうでしょうか。物価は上がり続け、社会保険料の負担は増し、終身雇用も当たり前ではなくなりました。
算数や漢字、歴史は学校でしっかりと教えてくれますが、肝心の「家計の管理方法」や「世の中のお金の流れ」「インフレや投資の基本」といった、生きていく上で絶対に避けて通れないお金の現実は、学校の授業だけでは十分にカバーしきれません。
社会に出てから突然「お金のリアル」に直面してつまずくのではなく、親の庇護下にある安全な今のうちに、小さな失敗や経験を積ませてあげることが、本当の意味での「親の愛情」だと思うのです。
■ 子供が知るべき正しいお金の知識とは、「欲しいもの(Wants)」と「本当に必要なもの(Needs)」を見極める力
では、家庭で教えるべき「正しいお金の知識」とは何でしょうか。 それは決して、「無駄遣いをしてはいけない」「とにかく貯金しなさい」と口うるさく言うことではありません。
【家計管理の最強の土台作り】
ファイナンシャルプランニングの世界において、支出を「Needs(生きていくために必要なもの)」と「Wants(生活をより豊かにするための欲しいもの)」に分類することは、家計管理の基本中の基本です。大人になっても、この境界線が曖昧な人は「自分へのご褒美(Wants)」を「必要な経費(Needs)」だと錯覚し、お金を貯めることができません。子どものうちからこの2つを明確に区別するクセをつけることは、将来の衝動買いや浪費を防ぐ「最強の土台」になります。
【具体的な実践エピソード:スーパーでの「魔法の質問」】
例えば、息子と一緒にスーパーへ買い物に行ったとき。お菓子売り場で「これ買って!」と持ってきたとします。 以前の私は「今日はダメ」と頭ごなしに否定するか、つい甘やかして買ってしまうかのどちらかでした。特に一人っ子の場合、兄弟で競い合う必要がないため、親が意識して線を引かないと「言えば買ってもらえる」という環境になりがちです。
そこで今は、必ずこう問いかけるようにしています。 「それは、今お腹が空いていて絶対に『必要なもの(Needs)』?それとも、オマケのカードが『欲しいだけのもの(Wants)』?」 最初は戸惑っていた息子も、何度か繰り返すうちに「……うーん、今は欲しい(Wants)だけかも」と自分で気づけるようになりました。Wantsの場合は「じゃあ、自分のお小遣いを貯めて買おうか」と促します。この小さな「立ち止まって考える習慣」が、将来の大きな無駄遣いを防ぐ第一歩になります。
■ お金は「ありがとう」の交換ツールであるという、働くことへの価値観
【お金に対するポジティブなイメージの形成】
日本では昔から「お金の話をするのは卑しい」「お金儲けは汚い」といったネガティブなイメージを持たれがちです。しかし、資本主義社会におけるお金の本質とは、「誰かの困りごとを解決した」「誰かを喜ばせた(価値を提供した)」ことに対する「ありがとうのしるし(対価)」です。 「お金=ありがとうの交換ツール」だと教えることで、子どもは「働くこと」に対して誇りを持ち、社会にどう貢献していくかを前向きに考えるようになります。
【具体的な実践エピソード:家庭内での「お仕事」とありがとうポイント】
我が家では、自分の身の回りのこと(宿題をする、自分の服を片付けるなど)にはお小遣いを出しません。それは「家族としての当たり前の役割」だからです。
しかし、「パパの肩を10分マッサージしてくれた」「お風呂の念入りなカビ取りをしてくれた」など、『誰かが助かること・喜ぶこと』をしてくれた時には、直接お金を渡すのではなく、「ありがとうポイント」を特別報酬としてあげるようにしています。
ポイントを記録する時は、ただ事務的にこなすのではなく、必ず「パパの疲れが取れたよ、助かった!これはパパからの『ありがとう』ポイントだよ」と言葉を添えます。そして、このポイントが一定数たまったところで、初めてお小遣いや特別な報酬に交換する仕組みにしています。
いきなり現金を渡さないことで、「お金のために動く」のではなく、「感謝を集めた結果として報酬がもらえる」というワンクッションを置くことができます。
また、外食をした際も、レジで「美味しいご飯を作ってくれたから、お店の人に『ありがとう』ってお金を払うんだよ」と伝えます。これによって、息子の中で「お金(報酬)をもらう=誰かに喜んでもらえた証拠」という、美しく正しい方程式が育っていきます。
■ 限られた予算の中で、優先順位をつけて選択する経験
【トレードオフ(機会費用)と自己責任の学び】
経済学の基本に「トレードオフ」という概念があります。何かを選ぶということは、別の何かを諦めるということです。予算は無限ではありません。「限られたパイの中で、自分にとって一番価値の高いものは何か?」を考え、順位をつける。これは、大人になってからの人生設計そのものです。 親が先回りしてすべてを与えてしまうと、この「選ぶ力」と、選んだ結果に対する「自己責任」の感覚が育ちません。
【具体的な実践エピソード:お出かけ時の「予算お任せシステム」】
家族で遊園地や夏祭りに出かける際、我が家では「今日のお楽しみ代は、1000円です。これを何に使うかは自分で決めていいよ」と最初に予算を渡します。 最初の頃、息子は目についたゲームに全額をつぎ込み、後になって「喉が渇いた、ジュース買って」と泣きついてきたことがありました。
親としてはつい「しょうがないな」と追加で買ってあげたくなりますが、そこはグッと我慢。「最初に渡したお金でやりくりする約束だよね。次からは、後で喉が渇くことも考えて残しておこうね」と伝えます。 安全な環境(親の目の届く範囲)で、小さな「失敗」と「後悔」を経験させることがポイントです。これを繰り返すうちに、息子は「まずは絶対にやりたいゲームを1回やって、残りでジュースを買おう。あまったら貯金箱に入れよう」と、見事に優先順位をつけて計画を立てるようになりました。
おわりに:家庭で育む「お金の知恵」は、一生モノの贈り物
現在、小学生になった私の息子とお金の話をするようになり、優先順位を間違えて失敗したり、我慢してポイントを貯める喜びを知ったりと試行錯誤の毎日ですが、この「家庭での生きた教育」が、将来彼が自分の足でしっかりと生きていくための大きな力に繋がっていると確信しています。
お金の教育と聞くと、親として「正しく教えなきゃ」と少し構えてしまうかもしれません。時には「まだ理解できないかな?」と迷うこともあるでしょう。でも、大丈夫です。安心してください。最初から完璧に教え込む必要はありません。
今、この瞬間の「これが欲しい!」というお子さんの気持ちに寄り添い、一緒に立ち止まって考え、「ありがとう」の気持ちをポイントや言葉で共有してあげてください。その日々の小さな対話の積み重ねが、お子さんの将来を豊かに守る、最高にして唯一の「一生モノの知恵」になるのです。
今日も一日、お子さんの成長を喜びながら、素敵な時間を過ごしましょう! 子育て中の皆さん、ご家庭での「お小遣いのルール」や「お金についてお子さんと話したエピソード」などがあれば、ぜひコメントで教えてくださいね!フォローもぜひお願いします!



