わたし「ねえねえ、娘(3歳)ちゃん。ちょっと相談にのってくれるかな?」
娘「なーに?」
娘「いま、ぬいぐるみのみんなと『おみせやさんごっこ』してるから忙しいんだよ」
娘「はい、ママ。これ、おいしいアイス(おもちゃのブロック)だよ。100万円ね」
わたし「100万円! 高級なアイスね……(パクパク)。……実はね、娘ちゃん。昨日、何かにずっと追いかけられる夢を見たの。逃げても逃げても追ってきて、すごく怖かったんだけど、これって何か悪いことが起きるのかな?」
娘「(レジのおもちゃをチーン!と鳴らして、ママの顔をじーっと見て)」
娘「あー、それね、ママが『古い自分』にしがみつかれてるサインだよ」
娘「怖がらなくていいんだよ、これは病気じゃないからね」
わたし「えっ、古い自分? 逃げてるのに、しがみつかれてるの?」
娘「そうだよ」
娘「追いかけてくるのは、ママが捨てられない『昨日までのママ』なんだもん」
娘「今の生活を変えたいのに、変わるのが怖くて、ずっと追いかけっこしてるんだよ」
娘「これには大事な意味が3つあるから、よく聞いてね」
わたし「ええ、しっかり聞くわ。3つもあるのね」
娘「まず1つめ」
娘「追いかけてくるのが知らない人だったら、それは『自分でも気づいていない才能(さいのう)』だよ」
娘「新しいママが『こっち向いてー!』って追いかけてきてるんだもん」
娘「逃げないで、ニコって笑ってあげればいいんだよ」
わたし「あの怖い人が、私の新しい才能なの!? そう思うと、追いかけられるのも悪くない気がしてくるわね」
娘「2つめ」
娘「猛獣(もうじゅう)に追いかけられたら、それは『パワーが余ってる』っていうサインだよ」
「やりたいことを我慢(がまん)しすぎて、心の中のライオンさんが暴れ出してるんだよ」
娘「ママ、本当はもっとワガママになっていいんだよ!」
わたし「ライオンさんが暴れてるんだ……。確かに、最近やりたいことを後回しにしてたかもしれないわ」
娘「3つめ」
娘「逃げ切れたら、それは『問題(もんだい)が解決(かいけつ)する』っていう大吉夢(だいきちむ)だよ」
娘「今まで悩んでたことが、もうすぐスッキリ消えちゃう最高のお告げなんだから」
娘「もし捕まっちゃいそうになったら、周りに『助けてー!』って言いなさい」
娘「そうすれば運気がぐーんとアップするんだもん」
わたし「『助けて』って言うのが開運の秘訣なのね。一人で頑張りすぎないように気をつけるわ」
娘「……どう? ママ、ちょっと安心した?」
わたし「うん、すごく。でも、まだ背中のあたりがゾワゾワするの。どうすればもっと安心できるかな?」
娘「まずはね、お部屋の『換気(かんき)』をすることだよ」
娘「窓(まど)を全部あけて、追いかけてきた怖い空気を外にポイしちゃいなさい」
娘「新しい空気を入れるのが、一番の近道なんだよ」
わたし「換気ね! 確かに、窓を大きく開けると気持ちがシャキッとするわね。すぐやるわ」
娘「それから、今日は『キラキラしたアクセサリー』をつけてお出かけしてね」
娘「光るものは悪い運気を跳ね返してくれる『プロテクション』になるんだよ」
わたし「プロテクション……? なにそれ、おいしいの?」
娘「食べられないよ!」
娘「ママを守るバリアだよ」
娘「キラキラの魔法で、嫌なものを寄せ付けないようにするの」
娘「そうすれば、もう追いかけられる夢は見なくなるんだもん」
わたし「バリアなのね! 今日はお気に入りのキラキラしたネックレスをつけていくわ」
娘「あとね、寝る前に温かいミルクを飲んでね」
娘「お腹(なか)をポカポカにすると、いい夢の『周波数(しゅうはすう)』に合わせられるようになるんだよ」
わたし「周波数……? また難しい言葉が出てきたわね。それもどういう意味?」
娘「んー、テレビのチャンネルみたいなものだよ!」
娘「怖いチャンネルじゃなくて、楽しいアンパンマンのチャンネルに合わせるの」
娘「そうすれば、心がポカポカになって幸せが寄ってくるんだもん」
わたし「楽しいチャンネルに合わせるのね。温かいミルク、今夜から飲むわね」
娘「(レジのおもちゃをチーン!と鳴らして)」
娘「はい、これでママの診断(しんだん)おわり!」
娘「アイス代の100万円だよ!」
わたし「ありがとう、娘ちゃん。なんだか本当にスッキリしたわ。100万円、あとでおままごと銀行から振り込んでおくわね(笑)」
娘「あ、運気を上げるために最後に一番大事な『究極(きゅうきょく)の開運アクション』があるんだよ」
わたし「究極の? なになに? 覚悟はできてるわよ」
娘「今から私と一緒に、全力で『かくれんぼ』をすることだよ」
娘「ママが鬼(おに)になって、私を見つけるまでお部屋を走り回れば、悪い運気なんてどこかへ飛んでいくんだよ」
娘「ほら、10数えて!」
わたし「かくれんぼ! 夢の中で追いかけられた後に、現実でも私を走らせるのね(笑)。わかったわ、やるわよ!」
娘「あ、隠れる前に、パパにちゃんと言っておいてね」
娘「『出しっぱなしのプラモデルは、ママの運気を止める通せんぼおじさんだよ。自分で片付けて』って」
娘「パパがだらしないと、おうちの『波動(はどう)』がドロドロになっちゃうんだから!」
わたし「運気を止める通せんぼおじさん(笑)。パパにビシッと言っておくわね!」