元気になったら

 

みんなで一回田舎へ帰ろう

 

という

 

願いが叶わぬまま

 

容体が急変し、親父が旅立ってから

 

早いもので一年以上が過ぎてしまった。

 

本当ならば、もっと早く帰ってあげたかったのだが

 

みんなのスケジュールが合わなく

 

伸び伸びになってしまった。

 

今回も色々とあり

 

先延ばしにするか

 

なんて話もあったが

 

そんなことをすれば

 

またずるずると行けなくなってしまうと思い

 

今回はこの時期に必ず行くと決めていた。

 

お袋も歳だし、親父の田舎に帰れるのも今回が最後になるであろう。

 

俺が最後に帰ったのが19歳の時だから

 

25年ぶりか・・・

 

今回は最後の思い出として

 

俺が幼い頃、家族みんなで宿泊したホテルを予約した。

 

帰ったらまず

 

生前、墓参りがしたいと言っていたから

 

まずはご先祖様にお線香をあげよう。

 

親父が来れなかったから、家族みんなで親父も一緒に連れて来ましたよって。

 

それともう一つ

 

親父がガキの頃から舎弟だった、まことさんに会いに行こう。

 

まことさんも病気になり

 

泣き言ひとつ言わなかった人が

 

親父の携帯に電話して来て

 

「兄貴、俺さ、家で肩身が狭いんだよ。体が不自由になっちゃったからさ。」

 

親父「何バカな事言ってんだよ。そんな事ねーだろ、俺がそっちに帰ったら俺の車で色んなとこ連れて行くから、それまで頑張れ」

 

て、励ましあっていたからね。

 

親父が亡くなった日

 

お袋は、まことさんには私からは胸がいっぱいになって、しゃべれなくなっちゃうからお前が電話してくれと言われ、

 

俺が電話したら

 

まことさん「なんで兄貴が先に逝っちゃうんだよ、通院しながら仕事してるって言ってたから元気だと思っていたのに。俺のほうが先だと思ったのに。。。」

 

と言いながら、その後は電話口で泣き崩れてしまい、話す事が出来なくなってしまった。

 

どんなに離れていても、長い間会っていなくても

 

親父とまことさんはずーと心友だった。

 

それは俺がガキの頃からわかった。

 

なんにも連絡していないのに

 

親父が田舎に帰ると、どこから嗅ぎつけてきたのか

 

その数十分後には

 

まことさん「兄貴~帰ってきたんだって。」

 

と家に来たぐらいだ。

 

2人姉弟のお姉さんも言っていたっけ

 

「いい事も悪い事もさんざんやってきたけど、あの二人は本当の友達だ。」

 

だから、残された俺達がまことさんを行きたい場所に連れて行ってあげるんだ。

 

この二つだけは絶対に叶えてあげるために

 

今回は、なにがなんでも帰るんだ。

 

山形県鶴岡市羽黒町

 

自宅から約440キロの長旅が10月11日に始まる。

 

親父

 

遅くなっちゃってごめんな。

 

ご先祖様とまことさんに会わせてあげるからね。

昨日

 

17:30を過ぎた頃

 

仕事も一段落し

 

社長室に向かう

 

私、「社長、○○ですけど大事なお話があるのでお時間よろしいでしょうか?」

 

社長、「入っていいよ。」

 

て、ところから

 

実は今回こういう経緯に至る約四か月前

 

俺は社長の命に対して初めて反抗したのである。

 

その時から

 

このバカ社長の態度があからさまに変わった。

 

あからさまに俺を避けるようになった。

 

それもそうだろう

 

全体ミーティングの場で今まで忠誠を誓い、一切刃向う事もなく従ってきた俺がみんなの前で社長に対してかみついたからだ。

 

この行為はイエスマンしかいない会社では命取りだ。

 

それでも

 

そうしたのは

 

今まで我慢し続けてきた俺のうっぷんがついに爆発してしまったからだ。

 

そんな事もあり

 

俺は

 

その日から転職活動は行っていた。

 

社長室に入り

 

いきなり

 

「○○君の気持ちはどうなんだ?」

 

と、聞かれた

 

俺は

 

こいつなんもわかってねーなと思い

 

終始黙っていた・・・

 

それから数分間

 

べらべらと話が続き

 

埒が明かないと思ったから

 

俺は

 

退職願いをつきつけた。

 

すると

 

あっさりと

 

しょうがないよなと受理された。

 

理由は○○○でということでいいなと言われ

 

納得がいかなかったけど

 

これ以上何を言っても時間の無駄だと思い

 

私、「それで結構です。そのようにみんなに伝えて下さい。」

 

と伝え、社長室を後にした。

 

約15年尽くしてきた会社の結末がこんなもんだ。

 

俺は悪者のまま退職することになる

 

それでもいいや。

 

こんなくそ会社ともおさらばできるならば!

 

ただ

 

ひとつ心残りなのは

 

こんな私の事を信用してくれて今までお付き合いして頂いたお客様である。

 

誰よりも俺の味方だった。

 

○○さんが担当じゃなくなったら

 

○○さんの会社から取る意味ないから他社から取るよとおっしゃってくれたお客様がたくさんいた。

 

そのお客様達だけは裏切るわけにはいかないので個別

に挨拶しに行こうと思う。

 

しかし

 

最後の最後でわかった事だが

 

ここまで

 

情けねー奴に仕えてきたと思うと

 

今この時期に離れられて幸せだったかなと再認識させられた。

 

外面ばかりいいやつは要注意だなって

 

つくづく思ったよ。

 

 

 

長年勤めた会社のトップに退職願を突きつけます。

今まで一切文句も言わず

会社の為だと思い、泥水も飲んで来た。

それなのにトップからすれば

所詮俺は使い捨ての駒だ。

みんなの前では

一言目には

社員のため

なんて

ほざいてやがるけど

ぜーんぶ

てめぇーの私腹を肥やすためじゃねーか。

みんなはわかってねーと思っているのは

てめぇーだけだ。

そんな奴の御輿を誰が担ぐかって。

次の場所も

行ってみたら違うかもしれねー

でも

やるしかねーんだよ。

まだまだ若い会社だし

これからだってのも重々承知

そんなワクワクが欲しいのよ。

やってやるよ。

いつかいつの日か

今に見てろよ精神

雑草魂

忘れかけていた

そんな野心に

今更ながらメラメラしてるぜ。