ぺしょっ。

あっ。最後の1個。
やっちゃった……。



「ジェルミのばかーーーーーーーーーー」

「俺もたしかにバカだけど、
 サヤだって………」

あ、いらないこと言っちゃった。
下唇ぎゅって噛んでプルプルしてる。


「ジェルミのがバカだもん」


ほんっとサヤがヌナって信じられない。
どんなけ大人気ないんだよ!!


「日本じゃね!バカっていった方がバカなんだよ!!」


なんだよそれ。
そもそも俺、バカなんて言ってないし。


なんでか今日はご機嫌斜めなサヤ。

ご機嫌とろっかなーって、
ホットケーキ焼いたげようと思ってたんだけど、
最後の1個の卵、割って落としちゃったら、この始末。


いつもニコニコしてて、
気さくでさ?

とってもキュートなんだけど。


とーーーーーーーーっきどき、
ご機嫌斜めなんだよね。


でも、俺わかってるんだ。
サヤが不機嫌になるのって、
俺の前だけって。


すーーーーーーーーっごい頑張り屋さんでさ。
韓国に住むようになったっていっても、
言葉だってまだまだで。

すごっくすっごく勉強してるし、
強くみえて、結構弱いしさー。

それに。
寂しがり屋。

なのに、ぜーんぜん周りに甘えないの。

ストレスが爆発しちゃってるんだよね。
きっと。


俺、ずっとそばにいてあげたいのに、
この職業そうもいかないから。


で、数ヶ月に一回。こうやってご機嫌ナナメ。

でもいいんだ。俺の前だけでしょ?

それってさ?
俺に甘えてくれてる証拠じゃない?


バカって言われてむかついたけど、
なんか急にそれすら可愛く思えるのって、
恋だよね。

うん。愛?ふふ。
ちょっと嬉しくなってきた。


「………」

ちっちゃな子供みたい。
下唇かんだまま、落ちちゃった卵をただにらみつけてて。

気持ちの持って行き所がないんだなって思うと、
いつもチャキチャキってしてて、
俺の方が100倍は甘えてるのに、
急に守ってあげなきゃいけないよねって思えるんだ。



「泣いたらいいのに」

「………泣かないもん」

「泣いてもいいのに」

「………泣けないもん」


いじっぱり。

そんな君が大好きなんだ。


「片付け手伝って?
 食べに行こうか。美味しいホットケーキ」

「やっ……。ジェルミのがいい」

「そっか。じゃ、一緒に卵買いに行こう?」

「………。んっ」


手伝ってくれてありがとうって、眉間のしわにチュ。
ほら。ちょっとだけご機嫌が直った。

俺、サヤの薬みたいでしょ?

甘いホットケーキと、
俺の甘いキスは、
スペシャルな特効薬なんだよね。


出来立てのあつあつホットケーキ。
一緒にほおばり、今度は唇にチュッ。
ほら、また少しご機嫌になった。


「ジェルミ、さっきはバカっていってゴメンネ」

「バカっていう方がバカって言うんだ?」

恥ずかしそうに唇突き出すから、
そこにもチュ。

あ、完全にご機嫌直った。
目が違うもん。

でもね?

ぶりかえしちゃだめでしょ?
お薬もっとあげなきゃ。

最後にもう一回まぶたにチュ。


「あーもぅ。まぶたにシロップついた!」

ケラケラ笑って、上機嫌。

よかったぁ。

その笑顔。
ホットケーキより、
甘いキスより、
なにより大好きなんだ。



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ジェルミが大好きすぎて、
美男ですねの録画が消せない。←数話だけおいてある

メリとかは一瞬で消せたから、
やっぱりジェルミが好きなんだな。

こんな弟ほしー。お兄ちゃんじゃなくて、弟!


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