Dont' stop [ジェルミ x ミニョ ] 3



微笑み返そうとしたのに…。




はじけそうな笑顔を見せたミニョは、
一瞬俺を見たあと、すぐに視線をミナムへと移した。


「オッパ!どうしたの?」

「お前こそ。どした?こんなとこで」

「絵本の撮影の立会いだったんだけど、
 オッパこそ収録?」

「お、そういやメールで言ってたな」

いつも通りなミナムとミニョの会話だが、
俺より先にミナムに話しかけたことに腹が立つ。

そしてのメールって………。
お前、俺には返事しないくせに、
ミナムには送ったっていうのか!?

今目があっただろ?
なぜそらす。

それから、その男は誰なんだ!?

ミニョから少し離れた後ろで、
スーツに身を包んだ長身の男が、
一瞬車の中に向かって頭を下げた後、
スマホをいじっている。


絵本の撮影なんて俺は聞いていない。
ミナムが知っているのに、なぜ俺がしらないんだ。

矢継ぎ早に疑問が頭に浮かんでくる。

会えた嬉しさよりも、苛立ちが勝ちそうになった時、
俺が知りたかった言葉が耳に飛び込んだ。


「オッパ。会社の社長と
 一緒だからもう行かなくちゃ」

「あ、そういうことか。なんだ」

おぃ、コ・ミナム。
なんだってなんだ。

ミニョの会社の社長……。
こんなに若いなんて聞いていないぞ。


コメカミがピクピクと
動くのを自分でも感じていた。


ミニョ、お前俺には挨拶はないのか。
なぜ一言もない?

お前は俺の………恋人だろう?



今すぐミニョを引きずり込みたかったが、
シヌが邪魔な位置にいて、それもできない。



「本当は俺が降りて挨拶すべきなんだけど、
 さすがに目立つからさ…。
 知ってるの?俺が兄って」

「ご存知です」

「そっか。呼んでよ」

コ・ミナム。
お前、たまには役にたつじゃないか。

ミナムの言葉に
後ろを振り向いたミニョが呼び寄せた男は、
柔らかな笑顔を浮かべるやつだった。


「シグンさん、兄です」

「はじめまして。外に出れなくて、
 車の中からで大変申し訳ございません。
 妹がお世話になってます。コ・ミナムです」

「いえ、お気になさらないでください。
 妹さんには大変助けていただいてます。
 キム・シグンです」


そんな社交辞令のような会話。
芸能人に会ったらテンションが上がるのが普通なのに、
妙に落ちついていて、ちょっと不気味なぐらいだ。


「不器用でご迷惑かけてませんか?」

「ハハッ。確かに器用ではなくて、
 びっくりするような失敗をしますが……、
 誰よりも見えないところでも努力してるから、
 期待してますよ」


最後には笑顔でミニョを見たその男。


なぁ、ミニョ。
お前のその、照れたような笑い方を見れるのは、
俺だけじゃなかったのか?


「マ室長、時間じゃないのか」

イラだちのあまりに口から飛び出た言葉に、
ハッっとしたミニョ。


「あっ、すいません。
 オッパ、体に気をつけてくださいね。
 
 ジェルミ、シヌヒョ…シヌオッパも!
 あ、あの。テ…テギョンオッ…ッパも」

なんで俺が最後なんだ?
一瞬ムッっとしたが。

……。ふん。
テギョンオッパだ?

………。悪くない。


……。ふん。

お前、顔が赤いぞ。


何度言っても『ヒョンニム』のままだったが。
そうか。恥ずかしいからか。

……。ふん。


「シヌどけっ」

「えっ?」

「キャッ」

シヌが動く前に、勝手に体が
シヌを乗り越えていた。


シヌを上半身だけまたぎ、
強引にミニョの腕をつかむと、
引きずり寄せる。

唇との距離がなくなると、
一瞬身じろいだ体がおとなしくなる。

いいこだ。素直だな。

久々に触れるその柔らかな唇から、
愛おしいという気持ちが、
伝わってくるから不思議だ。


「おぃ、テギョン、
 俺、お前のキスなんて目の前でみたくない」

「ふっ、悪い」

シヌの心底あきれた声に、
別に悪いとも思ってないが、一応謝ってやる。


親指でミニョ頬をなでて
座席にもどると、また目を閉じた。


「あっ……えっ………、
 えぇぇぇ~~~~!?!?!」

スットンキョな声を上げているミニョに、
思わず口元が緩む。


「オッパって言えたご褒美だ。
 マ室長遅れるぞ」

「お………おぅ、じゃ、いくか」


これでミニョが俺のだとあの男も判っただろう。


走り出した車の中、
マンネたちがうるさいが、
少しだけ気分が晴れていた。


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ジェルミのお話が書きたいというのに、
テギョンさんをいじめたいという気持ちが先立つ悪い癖。

ジェルミ。ごめん。ストックよみかえしたけど、
出番ぜんぜんないやwww  

足そうかなぁ。

一身上の都合で、明日はお休みするかもしれません。


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