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日銀のHPに、『福田財政の研究 財政赤字累増メカニズムの形成と大蔵省・日本銀行の政策判断』という論文が掲載されていた。

この論文に次のようなシーンが出てくる。大蔵省は昭和50年代前半にいやいやながら財政で無茶をさせられるのだが、当時の主計局長だった長岡實という人は、「いつまでもこんなことを繰り返していけば、ますます慢性病患者になっちゃうから、この際、起死回生の策として、52年度の補正と53年度の当初予算で思い切った景気対策をやって、そのかわり財政も大変無理をするけれども、それでだめならば、もう勘弁してもらう、民間の人たちにもわかってもらえるだろうし、それから、最高責任者である首相以下の政治家の方々もわかっていただけるんじゃないかというところまで、思い詰めた時期だったわけです」と回想している(32ページ)。

大蔵省のDNAに、一発逆転的な発想があり、そこまでやってだめなら、政治家も民間の人もわかってくれるだろうという発想があるんだろう。日銀の黒田総裁も元はと言えば大蔵省の幹部だった人。おそらく、当時の主計局長と同じ考えで、金融政策をやっているのかもしれない。