今回は効果的な基礎練習の
方法についてお話したいと思います。



基礎練習の大切さについては
前の記事でお話しましたが、
では実際どういう練習を
すればいいのか。



もちろん、基礎練習の必要内容と
必要量は人それぞれなのですが、



今回はピアノ初心者にぜひとも
知ってほしい練習法を
お話したいと思います。



この練習法を知っているかいないかで
あなたのピアノ生活は豹変すると
言っても過言ではありません。



ゆっくりでもいいので
今回の記事をよく読んでほしいと思います。


 

『ハノン』を味方につけよ!




といっても、話は簡単です。



タイトルの通り。



『ハノン』を練習しましょう。



ずばり、この一言に尽きます。



『ハノン』の名は聞いたことがある
でしょうか。

 

 



クラシックピアノのレッスンを受けた
ことがある人なら、ほぼ必ずといって
いいほどお世話になっている練習曲集です。



さすがに長い間、多くのレッスン教室で
使用されてきただけあって、



『ハノン』一冊あれば、ピアニストが
必要とする基礎テクニックは、ほぼ
網羅することができます。



実に有能な基礎練習曲集です。



ただし、使い方が重要なのです。



何も考えずに最初から最後まで
弾き通そうとしたって、
いたずらに時間と労力を
消費するだけです。



(もちろんそれでも多少の成果は上がるでしょうけれど。)







ここでは、ジャズを演奏したい人向けに

『ハノン』の活用法を3つのポイントに

分けてお話ししたいと思います。






1. 第1番〜第8番をまず練習する





『ハノン』には全部で60
(細かく分けると
100以上?)
の譜例が収録されています。







これを全部弾ききるとなると、
相当の
時間と労力が要ります。







しかし、ジャズピアノの初心者に
とって
必要な練習箇所は意外と
限られています。







まず、必要なのが
第1部の第1番〜第8番。







(『ハノン』をすでに持っている人は
手元で確認しながらこのブログを
読んでください。無い人は、
下記サイトで検索してみてください。
パブリックドメインとなった楽譜が
閲覧できるサイトです。http://imslp.org/)







この第1番〜第8番の利点は、

  • 五本の指をまんべんなく強化できる
  • ジャズのフレージングに役立つ
    
「6度音程」をつかむ練習になる

     
  • 同じくジャズのフレージングで
    
頻用される「エンクロージャー」
    
「3度のアルペジオ」の練習になる


といったところです。







何のことかわからない部分も
あるかと思いますが、







要するに、
この第1番〜第8番を
目的ごとにみっちり
練習すれば、
ジャズらしいフレージングの

かなりの部分をマスターすることが
できる
のです。




(詳しくは、別記事で紹介します。)



そして、ここがある程度
クリアできれば
次に練習するのが、



2. スケールの練習(第39番)





音階練習です。







1.で鍛えた五指を駆使して、
音階が
弾けるようになるための
練習です。







音階練習がなぜ重要かというと、

  • スケールの知識が
    耳と目と手で覚えられる

     
  • アドリブソロ(またはアドリブでの
    
合いの手・オブリガード)に強くなれる

     
  • 素早いパッセージを弾くときに
    使いやすい


からなのです。







これも、詳しくは別記事で
お話しできたらと
思いますが、







要するに、
音階が弾けるように
なれば音楽のことが
もっと
わかるようになり、







ひいてはアドリブ
ソロなどで
その知識とテクニックを
ぐいぐい
活かすことができるように
なるのです。







(ちなみにですが、スケールの理論は
ジャズ理論の要といっても過言では
ありません。



ジャズのことをもっと知りたい!と
思うなら、スケールの練習は是非
欠かさずやってください。)







最後に、


3. 第42、43番で指を拡げる練習





これは、1.と2.の付け足しのような

要素ですが、



この第42番、43番によって

  • 親指と小指で1オクターブを
    つかむ練習になる

     
  • ディミニッシュの和音、
    セブンスの和音を押さえる練習になる


という効果が得られます。







咄嗟に1オクターブをつかむ
という技術は、
ソロやバッキングで
音の厚みや音量を
手っ取り早くアップ
させるのに非常に
有効です。







また、ディミニッシュやセブンスの
和音を
押さえる練習は、
ソロにもバッキングにも
大いに役立ちます。







以上の3ポイント、

  1. 第1番〜第8番で各指を強化し、

    ジャズフレーズを弾く指を育てる

     
  2. 第39番のスケール練習で
ジャズに
    欠かせないスケールの
知識と
    テクニックを身につける

     
  3. 第42、43番のアルペジオ練習で

    指を拡げ、さらに多様なフレーズに

    対応できるようにする




これを踏まえて日々の練習に
『ハノン』の練習を取り入れれば、
結果はすぐに
目に見えてくることでしょう。



本当に、これだけでいいのです。



僕自身、基本的にはこの3ポイントを
中心に基礎練習をして、



残りの部分は必要に応じて
取り入れる、というやり方で
基礎練をしており、
十分な成果を得ています。



もう一度言いますが、
基礎練習を怠らずに行えば、
セッションの楽しさは倍増します




そして、基礎練習をすれば、誰だって確実に
ピアノが弾けるようになるのです。



相性の良し悪しなんて関係ありません。



ほんのちょっとのコツさえあれば、
基礎練習は何倍も楽しく、何倍も効果の
ある練習になります。



ぜひ、今日から、ピアノの練習に
『ハノン』を取り入れてください。



まだ持っていないという人は、今すぐ
Amazonでポチってください。笑



『ハノン』はあなたのジャズピアノ人生に
おいて、一生の宝になるはずです。