NHKBSプレミアムで、津本陽原作、村上弘明主演の柳生十兵衛七番勝負を放送中。面白いので原作本を買って読みました。久しぶりの時代劇。本は割と、あっさり、淡々としています。原作と違ってテレビでは、十兵衛と戦う剣豪の人物像がかなり描かれています。昨日は、モロ師岡演じる、由比正雪の兄、吉岡がいい味を出している、グッとくる人情話でもありました。
そして、村上春樹の1Q84を読んでいます。実は村上さんの本は初めてです。あまりに有名、人気があり過ぎて、なんとなく敬遠していました。
本に行く前に、3か月ほど前から、NHKラジオの「英語で読む村上春樹」という番組を聴いて、ここで初めて村上作品を味わっています。「かえる君東京を救う」を和英で朗読しています。奇想天外な作品ですが、面白いです。
それを経て、1Q84を読み始めました。引き込まれています。
ラジオの解説でも言っていましたが、村上作品には90年代前半の大変な出来事、神戸大震災、オウム真理教事件に影響を受けて、題材にしたものがいくつかあるようです。
「かえる君」は大地震の危機を巨大かえるが救うお話。
1Q84は、オウムみたいな教団が出てきます。今、半分くらいまで来たが、この後どうなるのか。
そして、もう1冊。
「会計学はどこで道を間違えたのか」(田中弘 税務経理教会)
これも面白い本です。会計に日々向き合っている立場の人には、感じるところが多い本だと思います。
田中氏は 早稲田大学商学部卒(先輩!)、今は神奈川大学教授です。
徹底したIFRS批判、そしてその要素をどんどん導入していく日本の会計界も厳しく批判しています。
企業会計が何のために、誰の為にあるのかの本質を忘れ、それを考えれば必然的に守られるべき原理原則も、ないがしろにされ、短期志向の買収者、投機家、ファンド、経営者の好むIFRS(的要素)をどんどん導入していくのは何たることか!と著者は書いております。
私も、最近、新たな会計基準導入を受けての対応、のようなことに参加しており、感じるところはあります。
会計上の売り上げ、利益も実際のキャッシュフローとリンクしたものであるべき、という考え方に対して、資産・負債などBS項目を常に時価評価替えすることで、利益と損失を計上するようなIFRS的な基準は、確かに違和感を感じることがあります。
包括利益や、退職給付債務、それを受けての退職給付信託など。これらはキャッシュフローと全然関係ないところで損益が計算されています。
なかなか面白い、とは言い難い会計のジャンルですが、この本は面白い!(興味のある人には・・・)と言えます。