「作りすぎ」が日本の農業をダメにする
著 川島博之 日本経済新聞出版社
農業と経済の関連で読んだ本の中で、ベスト3に入る!と感じた本です。
農業問題の一番の原因は、世界的な過剰生産にある、という主張です。
TPPには、コメを例外品目扱いした上で参加すべし。
世界的に農業の生産性は上がっていくので、農業従事人口も減少するのが当然。これを危惧するのは根拠なし。栄養不足の地域はあっても、絶対的な食糧不足はありえない。新興国の人口増も自然に抑制される。政治が安定すると、農業生産性も上がり、栄養不足も改善。
生産性の低い小規模兼業農家の数を維持し、これに補助金が投入されるような政策はよくない。
農家への直接所得補償はよいものの、面積比例は改めるべし。
農協は, too big to fail, too strong to ignore.
農協も存続を前提によい方向に変えていく。
そんな主張ですが、違和感なく、なるほどなるほど、と読みました。
農業に関連して、野田首相の進める、(地方兼業農家の影響度を下げる)定数削減、(コメを例外とする)TPP参加は正しい方向と思います。消費税上げもやむなし、と思います。
戸別補償制度は、仕組を変えていくことで存続。
野田さんの主張や、人間性も支持できる、と思うのですが、どうも人気がないですね。
遠慮しているのか、全然見なくなりましたが、ダチョウ倶楽部の上島さんとタッグを組んで、
「これでいいノダ」、「これをやるノダ」、「日本を強く、暖かい、いい国にするノダ」と選挙戦を展開してほしいものです。