昨夜は、移民問題研究所の坂中所長をゲストにお迎えしてのセミナーと、懇親会でした。

少し前に「デフレの正体」を読み、さらにしっかり理解し、考えるために再読中。ちょうど、いいタイミングで、移民問題の第一人者のお話を直接伺うことができました。

にわかに、人口問題、その影響の有力な「緩和策」の一つの移民問題を深く考える状況になりました。

坂中所長は、移民受入も、人口動態変化、主に生産年齢人口激減による経済的な大きな影響に対して、決して解決策でなく、影響を緩和策の一つ、ただ考えられる策としては、有力・有効なものと言っておられました。


移民受入に向けた取組は、感情論精神論文化論にもなり、またその有効性を疑問視する意見もあり、現実にはなかなか進まない状況です。しかし、現実と可能性の高い人口予想、それに対する有力な対策と思われるものの中身をしっかり聞いてみると、ずいぶん受け止め方が変わります。

決して、これが唯一絶対の解決策とは考えないものの、やはり必要・有効な対策かな、という気がします(また変るかもしれませんが、今は)。

日本人の生産年齢人口の減少分を少しでも補う数的な意味もありますが、さらに別な角度で、日本に色々な人が入ってきて、住んで、ということで生まれる、多様性、いろんなものが混じった面白さ、それに刺激を受けての社会活性化、という観点でも重要であるというのも、説得力ありました。


また、現実には、遅々として進まない状況で、政治のリーダーシップもありますが、何より、移民受入が経済的、ビジネス的に成り立つことが大事。人口が増えて消費がという、マクロ的、間接的な点もありますが、それ以前に、外国人受入に直接関わるサービスが、これ自体、ビジネスになる、収益を生むような仕組が考えられると、どんどん進むので、ビジネスに関わる人たちから色々なアイデアがほしい、ということでした。

ちょっと違いますが、以前に読んだ、金融とNPOの本でも、経済的に回っていく、継続性のある仕組みを作らないとNPOも継続、発展しない、というのと似ています。

移民受入も、数を追うと、初期に大変な社会的コストが発生します。これが経済(ビジネス的)に回る仕組み、民間企業が初期投資して、いずれ、そこからきちんと回収できる仕組が考えられれば・・・・ということなのでしょう。