先日のJ-REITについてのセミナーでは、なぜ、J-REITが停滞しているのか?今後はどうなのか?というお話を聞きました。

現在はJ-REITのリファイナンス問題なども、一服し、いい物件があれば購入して外部成長を目指したいというREITが多いそうです。しかし、なかなかいい物件が出てこないのが問題のようです。

不動産価格の暴落で、ノンリコースローンも期限に物件売却で返済できず、借り換えも厳しく、破綻状態の私募ファンドなどは多いはずで、大型優良物件も出ていいずなのに、出てこないのが不思議なのだそうです。

数少ない事例は、上場D社関連のファンドで、2件のファンドがノンリコースローンの債務不履行、物件が銀行団により処分ということになっています。東京駅前の超大型ビルや、先日は芝方面のビルも。

東京駅前のビルは銀行による競売に、かなりの入札があり、結構な値段が付いたそうです。

出物が少なく、激しい入札で高額になると値上がり、転売は考えず、長期の賃料利回り重視のREITは買えません。 

返済されない、ノンリコースローンを抱えるファンドがなぜ破綻しないのか、なぜ銀行は破綻処理しないのか、それに対する規制当局の姿勢はどうなのだろうか、不思議、ということでした。


またJ-REITの停滞の要因の一つには、日本の投資家に買ってもらえないこと。特に年金が買ってくれないことが大きい、ということでした。似たようなお話はPEファンドの方のお話の時も出ていました。

海外の年金は、PEファンドにもREITにも投資するのに、なぜか日本の年金は・・・

上場株ですら、なぜ日本人は日本株を買わないのか、というような話もありますが。

各方面で同じようなお話で、共通する原因があるようです。