アメリカのディスカウントストア・チェーンのターゲットをご存知の方も多いでしょうか。
かつて住んでいたミネソタ州のミネアポリスに本社があり、当然、店舗もたくさんあり、よく利用しました。
現在進行中の話ですが、パーシング・スクウェア・キャピタル・マネジメントというヘッジファンドが約10%を保有して話題となっています。ファンドのCEOは、「株価が割安なので購入した。経営陣と株価がフェアバリューになる方策を話し合いたい」と発言しています。
同ファンドはかつて、マクドナルドの株を5%保有した時は、直営店を売却してその資金で自社株買いを提案し、実現させました。株価は投資時から63%アップ!
またウェンディーズに対しては、カナダでドーナッツ・カフェを展開する子会社の売却と自社株買いを要求し、実現させました。
今回、ターゲットに対しては、①クレジットカード事業の売却+自社株買い、または②自社保有店舗の土地建物の売却(賃貸への切替)+自社株買い、③両方 のいずれかを要求するのでは?と噂されています。
経営陣はこうしたリストラには反対の意向を表明しています。
価値のある資産を手っ取り早く換金して、代金で自社株買いで株価を上げろ!というならば短期的な利益のみ追求のファンドならではの考え方という気がします。一方で、本業にとって必要かどうか、企業価値向上に必要なものかどうか、長期的な観点からも疑問視される事業ポートフォリオの会社もあるのは事実。その整理を促すなら、ファンドの行動は一般株主にも有益でしょう。
少なくとも明確な要求をして、それに対して経営陣が明確な論理で応酬するなら、一般株主はありがたいことです。 国内の例では、スティールその他のファンド勢は、これまで明確な企業価値向上の提案をしていません。た~だTOBするから応じろ!と言われても困るのです。 好きで持っているのだから少々高値でも売りたくない、という株主も結構います。 やはり企業価値と株価向上のために、俺のこの提案に賛成しろ!と具体的に言ってもくれないと・・・
ターゲットへの提案内容がどうなるのか? 個人的に興味を持っています。