今週のバロンズ日本版(米国の週刊金融誌)によれば、米国ヘッジファンドに対して、PIPE投資に関わる不正行為への罰金などが課されるケースが増えているそうです。

PIPE = Private Investment in Public Equity 公開企業の私募の調達。

引受をしておいて不正な空売りを仕掛けるなどの手口が多いようです。


というと、なじみのMSCB的なものを引き受けて、空売りで株価を下げておいて低い転換価格に修正されたところで社債を株に転換、その後株価が戻ったところで売却で利益を出す。 こうした手法は日本でも行われていそうです。今のところ処分された話はききませんが。

あいかわらずMSCBや新株予約権の発行、これらの得体の知れないファンドの引受は目に付きます。

また大手証券向けの発行も見かけられます。大手証券利用の場合、引受証券そのものは空売りをしないという約束をしているケースが多いようです。それでもそうしたファイナンスを利益機会と見て、その銘柄を対象にカラ売りを仕掛けるファンドもいるという話も聞きます。

やや脱線しますが、IPO銘柄のロックアップ明けのタイミングを見て、事前のカラ売りを考える投資家もいるそうです。カラ売りの玉がないように思うのですが、同業他社の売りなど色々考えて、近い効果を出せる方法があるとかないとか。


ともあれ、日本でもPIPE取引に関わる問題が金融庁などの調査対象となり、摘発事例が出るのもそう遠くないのでは。