だいぶ前ですが、M&A専門家の方が、ライブドア堀江さんの相次ぐM&Aの動機として、業績を拡大したかったからだろう。機関投資家と言われる人たちでも、事業の内部成長による業績拡大とM&Aなどによる外部成長(外部のものをくっつけての成長)による業績拡大の見分けがつかない人がいるようですから、と言っておりました。

この発言を知人のポートフォリオマネージャーに伝えたところ、たいそう怒っていました。そんなバカなマネージャーはいません!ぷんぷん・・・・


しかし最近のM&Aの例を見ても、M&Aしてくっつけた分の前期実績と今期予想数字がいくらか、それくらいは、そら分かる。でも1年後、2年後の数字は プロでもきちんと予想できていないでしょう。 会社の出すシナジー折込予想をベースに 独自の修正を多少加えるくらいでしょう。

しかし会社自体の予想も、見込んでいたシナジーが実はなかった、あると信じていた自分たちの買収・合併先をマネジメントする能力が実はなかった、などなど当て外れが多い。 そうすると これをベースとした外部の予想も 大きく外れる。


これは新興企業ばかりの話ではないですね。今日は日立の原発事業統合の記事がありますが、最近はHDD事業買収効果なし、と厳しく言われています。 


M&Aの成果が期待できるかどうかは、意外とシンプルで、ごく普通の常識で見て納得できる組み合わせか? 買う側の人が真面目に ビジネスに取り組んでいる人かどうか? こんなくらいのことで判断できそう。これは その人の表情を見て、話を聞けば何となく直感的に分かる のではないか、という気がします。