船井財産コンサルタンツ(8929)が  うかい(7621) に投資組合経由でTOB。現在 5%の保有を 40%まで引き上げるそうです。

買い付け価格は1700円(過去6ヶ月の平均)。昨日の終値は1990円。3ヶ月の平均では1900円くらい。


一般株主は応じないと思われます。オーナーと親族が応じる方針で、売却したいそれらの方々の手残りがないように、低い価格に設定されているようです。



今回の件は、株を売却して資金を得たいニーズがオーナー一族にあり、それを財産コンサルトとして サポートした、という事情でしょうか。


ディカウント価格となった事情は

オーナー一族は全部売却したい。市場売却では株価が暴落するので避けたい。

まとめて誰かに引き取ってほしい。

うかいの上場は存続させたい=組合(船井)の持分はあまり上げたくない。

実質経営権は 組合(船井)に移したい。でもオーナーの意向・威光も残したい。


⇒33%以上~50,60%くらいまでの譲渡にしたい。


⇒上場維持のため、TOBで 応募が多くても100%は買わない


⇒一般株主が応募してくると、オーナー一族に手残りが生じる


⇒TOB価格を下げて、一般株主は応募せず、 オーナー一族だけが応募、オーナー一族は全部売切れる。


この持分移動(オーナー)⇒ 組合(船井) を相対で可能なら、支配権プレミアムつきで、本来もっと高い価格で売却できるのですが、1/3以上取得の場合、TOBが必須、一般株主にも機会を!というのが日本の法律。これを悪法・悪制度という批判もあるようです。

船井が 支配権を得たとも 言い切れないので、プレミアムが乗るべきかどうか、微妙ですが、それでも 1900円くらいでは いいはず。 1700円は 売り手はやや不満でも、 全部売るためには 我慢して。という話でしょう。


参考 M&Aマネジメント 服部暢達