元々、ぬいぐるみに興味がない。
何故か子供の頃から、女の子なのにぬいぐるみには興味がない。
けど、あみぐるみのマントラゴラ「らごら」は別で、言葉ではなく思念で会話ができる。
らごら『えへへ♪』
お雛様は、別格だった。
このまま粗大ゴミとして捨てるには申し訳なく、お焚き上げをしてくださる神社を見つけてお別れした。
その翌年に『押し入れ水浸し』事件でお雛様まで水浸し、は逃れた。
それはそれで正解だった、と思っている。
らごら『お雛様は、最初の誕生日プレゼントなんだ』
そうだよ、母と母方からね。
お雛様は好きだった、不思議だけど。
らごら『子供の頃から、思念は読めたの?』
自覚はなかった。
その前に「モノに魂が宿る」って知ったのは、つい最近だから。
らごら『子供の頃って、人間大嫌いだったっけ』
そうだよ。いじめとか、ロクな大人がいなかったからね。
ぬいぐるみより、本の方が遊び場だったよ。
らごら『無意識に、思念の中と対話していたんだね』
想像の中で遊んでいた、その自覚はある。
思念って概念すら知らないで、このまま来たからね。
ぬいぐるみとお雛様の違いって、今なら言葉にして表現できる。
売られているぬいぐるみって、何も感じない。
お雛様には、なんとなくだけど『あたたかさ』があったんだ。
それって母方の祖父母の想い、だったんだよね。
それが、あるから無いか?その違いだった。
らごら『お焚き上げして、ちゃんとお別れして良かったね』
逆を言えば、水浸しにならないで良かったよ。
母方は、一生足を向けて寝ないぐらいの恩があるからね。
らごら『江戸川乱歩のドラマ「人でなしの恋」はめちゃくちゃ怖かったのに!』
魂入っている人形って、怖いんだよ。
らごら『おばけ屋敷も嫌いだしね』
過去の思念を読むな。
…この話は、また別の機会にしましょう。
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