よく、子どもの頃に母は「我が家は貧乏だから」と口癖のように言っていました。
とはいえ、ボロボロの家に住んでいたわけではなく、当時エレベーターつきの集合住宅に住んでおり、
誕生日もお祝いしてくれていたし、
電化製品も当時暮らしていくには最低限の物はありました。
ただ、裕福ではなかったのは確か。
しかし、素直なわたしはその言葉をきっちり記憶に残して成長していったので、
子どもの頃から、「あれ欲しい、これ欲しい」などは言わず、育ちました。
ちょっと脱線しますが、こんなことがありました。
「ぬいぐるみを買ってあげるから、歯医者に行こう」と言われた時
【キョトン】とした。
なぜ、我が家は貧乏だと言っているのに、歯医者に行くのにぬいぐるみを買ってくれるのだろうか？
そもそも、歯医者とはどんなところか知らない時だったので、
「行きたくない～」と駄々をこねたわけでもなく、、、
【まっ、買ってくれるなら、ラッキー】くらいに思い、
理由は聞かずに、ぬいぐるみを買ってもらい、
後日、歯医者に行った。
ちなみに、当時のわたしは歌を唄いながら歯医者に入って行ったようだ。
のちに、当時なぜぬいぐるみを購入してくれたのかと聞くと、世間一般的に子どもは歯医者が嫌いで、「行きたくない～え～ん」みたいな泣く子が多くいたらしく、それを知った母は、ぬいぐるみでわたしを釣ろうとしたらしい。
予防注射でも、泣かない私が、なぜそう思われたのか不思議だったが、、
まぁ、普段買ってもらえないものをもらったので、母の早とちりに感謝であった。
話しは戻り、
さすがに小学校高学年になると、
同級生が
「マックに行こう！」とか
「サンリオのお店に行こう！」
「文房具屋でふで箱を買おう」
「修学旅行に来ていく、トレーナーを一緒に買いに行こう」など
お付き合いがあるじゃないですか、、、
母に同級生とマックに行くのでお金を頂戴と言って、当時セットが買える金額だけ貰って参加したら、他の子は「追加注文しよう」などと言っているけど、わたしは買えなかった。そんなことより、お釣りが少なくて帰ってから何か言われるのではないかとドキドキしていた。
文房具屋でも急にふで箱ではなく、「ビリビリ（マジックテープ）付きのキャラクター財布を買おう」と購入するものが変わり、【え～、、、なぜ～】と心の中で思いながら、買うつもりがなかったビリビリ財布を買う羽目に、、
ビリビリ財布買ったら、ふで箱代なくなってしまうが、そんなこと同級生には言えず、流されるままに、、、
家に帰ってから母に「あら、ふで箱は？」と聞かれ、
「みんなで同じ財布買うってなったから～、新しいふで箱はまだいいや」と言い訳。
トレーナーもほかの子は金額が高いものを購入していたが、さすがに持ち合わせが全然足りなくて買えなかったけど、それを言えないので、「まだ悩んでいるから今日はやめとく」、、、
などとごまかした。
「我が家は貧乏だから」のループの言葉と、同級生との金銭感覚の差が、心の傷になってしまい。
高級なものはわたしには贅沢。という思いがどこかにあるのかも知れない。
でも、その代わり、物ではなく、経験などにつぎ込んでしまってますが、、、
パソコン習う／Illustrator Photoshop習う（ついていけず挫折）／NLP習う（陰口言われ心が折れる集中できなく挫折）／セミナー代（自分の進みたい方向でない方に引っ張られ挫折）／ピアノ（挫折）／ボーカルレッスン（挫折）／通信教育／カウンセリング、、、ミュージカル・お芝居観る、、、
ただ、物は欲しいものがわからない時があり、いらないものを購入してしまうことが多々ありました。
かえって無駄すぎる、、、
今は、何気ない物でも自分の本当に気に入ったものを買うととても幸せな気分になります。
あの、小さなころの自分の欲求をみたすために、本当に好きなもの見つけをしています。
