〜シリーズ映画の新時代、始まる!〜

109シネマズエキスポシティ特別試写会に当選し、一般公開より一足早く鑑賞!
アメリカの次にファンが多い日本の公開前にもかかわらず鳴り止まない熱狂振りは数多くの映画を圧倒する。
鑑賞した映画館は日本最高峰にして最大のスクリーンを備えたIMAX3Dシアター!
358席あるシートも一切の空席なしで見事な満員御礼試写会🎉
10代からカップル、友達同士や40代、年配の方まで世代を超えて愛されたハリポタシリーズを継承する本作の試写会にも幅広いファンが一堂に会した!

さぁ、新たな魔法界にどっぷりと浸る準備は出来ているか?
ここからはネタバレありで皆様を夢のような旅にお連れします!

《今作の注目ポイント》
・個性豊かなビーストたち
・1920年代の米国=””狂乱の20年代””
・魔法のトランクの中は?
・ハリポタシリーズとの関連性
・あの伝説の戦いへの序章
・魔法界とノーマジの関係性

ざっと6点のポイントを羅列しました。
このレビューで詳細に説明していきます!

とその前に今作の素晴らしい創造者たちをご紹介!

・監督…デヴィッドイェーツ
・脚本…JKローリング
・プロデューサー…デイビッドヘイマン&JKローリング&ライオネルウィグラム 他5名
・作曲…ジェームズニュートンハワード
・撮影…フィリップルースロ
・美術…スチュワートクレイグ
・衣装…コリーンアトウッド
・造形美術…ピエールボハナ
・編集…マークデイ
・キャスティング…フィオナウェア
・セット装飾…アナピノック

創造主JKローリングが初めて今作で脚本を、魔法界を知り尽くすイェーツ監督がハリポタ後半4作品に引き続き担当した。

映画界最高峰のプロデューサーと名高いヘイマンがハリポタシリーズに引き続き務める。
映画化を成功に導いた「育ての親」の熱き想いは誰よりも大きい。

音楽には「ウォーターワールド」「ハンガーゲームシリーズ」を作曲したハリウッドのベテラン””ジェームズニュートンハワード””が務める。
映画音楽の名匠ジョンウィリアムズが創出したハリポタの顔「ヘドウィグのテーマ」が本作の冒頭に流れるところからハリポタとの絆が感じられる。
まったく新しい”Main Titles”からニュートとジェイコブが魔法のトランクの中へ入りあらゆる魔法動物と共に奏でる荘厳でエネルギッシュなテーマ”Inside The Case”、”The Erumpent”…
そしてジェイコブの雰囲気にぴったりなジャズ混じりの米国らしい音楽やナーラックのもぐり酒場で流れる20年代の面影を匂わせた音楽は作品を新たな世界観へと誘う。

魔法界の存在を信じさせる小道具のクオリティには脱帽!
撮影用途に合わせ17個も制作した魔法のトランク、動物素材を一切使わないニュートらしいトネリコの木で作られた魔法の杖、20年代に合わせたデザインが美しいルーナスコープ、ビリーウィグ&アッシュワインダー&オカミーの卵、顔写真が動く精巧につくり込まれたMACUSAのIDカード……言ってもキリが無いぐらい沢山の魔法グッズが本作に登場している!
ちなみにニュートが鞄を開け中に入るシーンはVFXナシ!

魔法界は初めての衣装デザイナー、コリーンアトウッドは「シザーハンズ」「ビッグフィッシュ」「アリスインワンダーランド」「シカゴ」「SAYURI」などの大作を手掛けオスカー3回の受賞経験をもつ。
”狂乱の20年代”と呼ばれ、華やかな文化が花開いた1920年代のニューヨークで衣装が雄弁に語る舞台設定とキャラクターの個性を映し出した。

ローリングの魔法世界を綿密に視覚化した美術デザイナー、スチュワートクレイグも今作に還ってくる!
威厳あるホグワーツ城、ダイアゴン横丁の賑わいから思い浮かぶ彼の圧倒的な世界観は創造を超える。
本作でニュートとジェイコブが出会うステーン国立銀行はグリンゴッツを凌ぐ重厚感が味わえる。
移民の多いロウワーイーストサイドのアパートやMACUSAの本拠地ウールワースビルなど見事に再現させた。

本作に関わった創造者の経歴からも分かるようにオスカー受賞または候補経験を持つ部門にプロデューサー、作曲、撮影、美術、衣装、セット装飾、そして主人公演じるエディレッドメインもオスカーウィナーだ!

キャストにはエディの完璧すぎる魔法使いっぷりをはじめ、ティナ演じるキャサリンウォーターストンはクールで賢く意志の強い魔女を演じきった。
「エイリアン:コヴナント」の演技にも一層期待が高まる。
クイニー演じるアリソンスドルは自由を忘れず善良な心の持ち主で姉のためならどんなことでもする覚悟に姉妹の絆が伺える。
得意な他人の心を読む開心術いわゆるレジリメンスは彼女の性格を際立たせる。
4人の中で唯一のノーマジを演じたジェイコブは本作でかなりの好演をした。
初めて見る魔法界やビーストたちに目を丸くし口を開けっぱなしの無防備な格好が観客と同じ情を持たせ、最高のバランスを生み出す!
コリンファレルとエズラミラーの演技は終盤になるにつれ見応えのあるものに!
サマンサモートン、カルメンイジョゴ、ロンパールマン、ジョンヴォイトらが彼らの演技に華を添えより複雑な世界観を創り出す!
2作目からフル出演のジョニーデップとゾーイクラヴィッツは今からマークしておこう!


さて、最初に提示したポイントを整理していこう!

☆個性豊かなビーストたち
今作には様々なビーストが登場した。

デミガイズ、サンダーバード、ニフラー、ボウトラックル、スウーピングイーヴル、オカミー、エルンペント、グラップホーン、ヌンドゥ、ビリーウィグ、マートラップ、オーグリー、フウーパー……

これらの中でも一際可愛さが溢れ出していたのはキラキラしたものが大好きなニフラーだろう。
見ためより沢山入る大きな腹の袋にそれらをしまい込む習性がある。
ニュートに腹をくすぐられるシーンは堪らなく愛情深いものがある。

ニュートの胸ポケットに入り込んでいる相棒ボウトラックルは小枝に似た体長20cmほどのビースト。
ナーラックの酒場で見せたピケットの表情は人間も顔負けだ。

美しい毛を織れば透明マントになるデミガイズ。
姿を消し、予知能力もあるため捕らえるためには完全に予測不可能なことをしなければならない。

人の脳を吸う習性をもつ危険な魔法動物でありながら、姿には不思議な美しさがある。
毒液を薄めて使えば、不必要な記憶を消す際に役立つ。

ニュートにフランクという名でとても懐いている私のお気に入りサンダーバード!
その羽ばたきは嵐を呼び、危険を察知する能力もある。
英国で不死鳥なら米国ではサンダーバードというぐらい象徴的な鳥。

★かつて”狂乱の20年代”と呼ばれた米国

第一次世界大戦後、社会、芸術、文化が花開きその力強さがこの言葉に表れている。
・ジャズミュージックやダンスがWW1の恐怖への反動として誕生!
”ジャズエイジ”と呼ばれるほどに。
・フラッパーと呼ばれる新しい若い女性のファッションや生活スタイルを指すスラングが現代の女性を再定義。
・クライスラービルやエンパイアステートビルに使用されたアールデコと呼ばれる装飾の一傾向が頂点を極める。
・アフリカ系アメリカ人、移民、農夫、労働者などの貧困線以下で暮らす人々が何百万人に。
・車メーカーのヘンリーフォードは1500万台のモデルTを販売。
・禁酒法によりもぐり酒場の増加。
・女性が事務職に就き始める。

☆JKの書き下ろしから1920年代の魔法界を探る

①北アメリカの魔法界の歴史
1.  14〜17世紀
動物に変身する能力をもつ邪悪な魔法使いや魔女を指すスキンウォーカーが大量発生

2.  17世紀〜
様々な国の出身者によって構成された魔法族の傭兵集団スカウラーが横行。
1692〜93年のセーレム魔女裁判により1693年にMACUSA設立。

3.  ラパポート法
魔法界とノーマジを完全に隔絶する1790年に成立した法律。
ドーカストゥエルブツリーズがバーソロミューベアボーンに魔法界のことを話したのが成立したきっかけ。
この事件は重大な国際機密保持法の違法となる。
米国魔法界の通貨はドラゴット。
→バーソロミューは本作に登場する「新セーレム慈善団体」を率いるメリールーの子孫にあたる!

4.  1920年代〜
・ラパポート法有効
・ドーカス=愚か者、無法者のスラング
・国際機密保持法違反には厳罰
・1892年サスカッチの大反乱後、5回目の本拠地でワシントンからニューヨークへ
→議長はセラフィーナピッカリー
・イルヴァーモーニーは最高峰の魔法学校に肩を並べる
・杖所持許可証義務化
・4人の杖職人
⇒シコバウルフ
⇒ジョハネスジョンカー
⇒ティアゴキンタナ
⇒ヴィオレッタボーヴェ→ピッカリー議長
・ノーマジでは禁酒法だが、魔法界は飲酒を禁じていない

②イルヴァーモーニー
・四つの寮が全推し(10年に1回)
→セラフィーナピッカリー⇒角水蛇へ
・学校で杖を選ぶ!

③MACUSA
《1920年代》
・ラパポート法効力あり
・ノーマジとの友好を取り締まる局、杖所持許可証を発行・検証する管理室
・刑罰→死刑    ×アズカバン
・議長:セラフィーナピッカリー
・魔法法執行部部長:パーシバルグレイブス→子孫に初代闇祓い12人の一人であるゴンドルファスグレイブスがいる

★ニュートの豆知識
・魔法のトランクはハリポタシリーズでもお馴染みの検知不可能拡大呪文がかけられている
・孫ロルフがルーナラブグッドと結婚
・「秘密の部屋」の校長室にニュートの肖像画が飾ってある!
→映画は1992年に死去した設定だが、2015年も存命中なため映画は非正史扱い
・ハッフルパフOB
・「アズカバンの囚人」で忍びの地図にニュートの名が⁉︎
・「幻の動物とその生息地」にはニュートがホグワーツ卒業となっているが、これはウソの記述

☆【ネタバレ】主要人物関係
・ゲラートグリンデルバルドはパーシバルグレイブスとして知られている
→彼の存在は、誘拐されたか彼に殺害された可能性が高い。
そしてグリンデルバルドはハリウッド俳優のジョニーデップが演じる。
・ニュートとティナは将来結婚する
・クイニーとジェイコブは将来結婚する
・ニュートの信頼を裏切り彼を苦しめたままにしているが、ニュートはまだ彼女の写真を携帯している
→この彼女の名はリタレストレンジ!
ちなみに2作目からフル出演で女優ゾーイクラヴィッツが演じる
・クリーデンスはパーシバルいわゆるグリンデルバルドと無意識関係にある

★最後に……
ハリポタシリーズ完結から5年を経て、世に放たれた待望の新シリーズ1作目は文句無しの完璧さ!
主人公ニュートを演じたエディレッドメインは流石オスカー俳優!
私のお気に入り俳優1位である彼がハリポタワールドに仲間入りしたことに感謝!
難役をこなした彼のスキルにこの上ない尊敬の念を抱き、再び彼の虜となった!
様々なビーストたちが今作に凝縮されていたが、無理のない出来で好感を持てる。
第一次世界大戦後の緊迫したアメリカを舞台とした大きな時代転換である1920年代の魔法界を見事に映像化されていた。
魔法界とノーマジとの世界観を関連付け、そこに新たなストーリーを加えるこにより物語に自然な深みが出た。
創造力を掻き立てる魔法のトランクの中はまさにファンタスティック!
呪文やハリポタシリーズとの伏線をしっかりと張り巡らし、私を含むファンの喜ぶサプライズが溢れ出す!
魔法界で最も伝説的な戦いであったゲラートグリンデルバルドとアルバスダンブルドアとの決戦も最終的に描かれるとなると興奮の鐘が鳴り止まない!
ハリポタシリーズが創り出した世界観を完全に一新させ、でも繋がりを忘れないJKローリングの脚本と創造力にあっぱれ!
またハワードのスコアや美しい映像美、3Dの完璧なド迫力、興味深くて欲しくなる小道具たちや20年代を反映させたファッションに納得の一言!

何がともあれ、全世界を震わし感動を与え今なお多くの人々に愛され続けている魔法界がスクリーンに戻ってきてくれたことにフィナーレで素直に喜びの涙が溢れました!

ファンタビは今後4作品が控え、2作目は2018年11月16日全米公開する。
舞台はフランスのパリに移り、若き日のダンブルドアや中国のビーストが登場する!
またホグワーツもカムバック予定!

オスカーでも美術、衣装デザイン、メイキャップ&ヘアスタイリング、作曲、視覚効果での受賞に期待がかかる!

ただ欲を言えば、イェーツ監督は続編も手掛けるようだが、そうなると6作連続で同じ監督作品となり、そろそろ別の監督の別のアングルの魔法界を見てみたい気もする。(10年間続けてお疲れかとも思う・・)

また『ハリーポッターと呪いの子』が、今の時代にマッチした斬新な(ライトで奇想天外な)物語で成功したように、本シリーズも別の脚本家(スティーブ・クローブス)が共著などの形で参加した方が、世界が新しくなるように感じた。

【スコア…4.6(満点5.0)】


〜✨今年最高の感動と興奮をありがとう✨〜