「主人公は僕だった」原題「STRANGER THAN FICTION」
ジャンル ヒューマン(半コメディ) フィクション
監督:マーク・フォスター
出演:ウィル・フェレル エマ・トンプソン マギー・ギレンホール ダスティン・ホフマン
j-WAVEの試写会にてクリス智子氏の解説により 新宿 明治安田生命ホール
まずは、冒頭のシーンからとても印象的でヒヤッとする。
いかにも人生に疲れきったような頬はやせこけて眼の下の皺やくまが目立つ。
さらに、フワフワとした薄手の天使とも悪魔ともとれるような真っ白な服装をした女性が、タバコを吸っている。
ぼんやりと眼がうつろになったかと思うと、ビルの屋上から下の人めがけて真さかさま。
冒頭から死のシーンって、「あー!!」サスペンス系???と思っていると、実は想像の世界という。一気に現実に戻されるが、すごくインパクトがある
そうはいっても、この女性実際は、もうすでになくなっていて、これまでの出来事をフィードバックしていくという手法はよくある。彼女がなぜ死に至ったのかというのを解明していくというパターンのもの。
この作品はそうではない。
題名と同様、この作品は今までのとは違っていた。
シーンが変わって、主人公のハロルド登場。彼の行動は、計算し尽くされている。
パチパチと数字が画面に出てきて、歯磨きの回数からバス停までの歩数までを数えながら正確に生活しているのだ。
もちろん家がピカピカの完璧主義。個人的には、頭の下がる主人公。しようと思ってもなかなか出来る事ではない!また、その画面に出てくる文字等が御洒落。欧風家具のデザインを意識しているのに違いない。
天から聞こえてくるなぞの声が、実は自分の人生を題材にした小説の内容だと知る事になるのだが。そこで、冒頭の自殺が関係してくる。
小説家は、この主人公を殺そうとしていた。
この死を逃れようとあれこれ奮闘する主人公が、なかなかおもしろい。
死がせまると恋愛もなにもかも上手くいくものだろうか?
まさに、原題にあるように「事実は小説より奇なり」で、現在起こっている想像を絶する凶悪な犯罪や事件、事故などを考えると、この映画のような事もあるかも??っと思えてしまう。
出演者がありえない美男美女そろいでなかったところもあり作品に入り込んで見る事ができた