近所で、一匹の犬が死んだ。
それほど年を取っていない感じのする、雌の柴犬。
そんな彼女が、道端の草むらに投げ捨てられていた。
彼女は、私の家の近所に住んでいた。
・・・・・・たぶん。
私が彼女に出会った2週間ほど前の晩、青い首輪をつけ、チャリチャリと音を立てながら歩き、道端にしゃがみこみ、小便をしていた。
私が懐中電灯の光を当てると驚いたように細い路地を走り回り、やがて遠巻きに私を眺めた。
そして私が彼女の横を通り過ぎると、数歩離れて私の後を付いて来た。
私が振り返ると立ち止まり、光を当てると逃げ、私が歩き出すとまた後を付いてきた。
ずいぶんと人懐っこい犬だった。
もしかすると近くで飼い主がリードを外し、散歩させていたのかもしれない。
ただ、彼女はどこに行くとも無く、あたりをうろつき、そして私の後ろを付いてきていた。
しばらく歩き、振り返ると、彼女の姿は消えていた。
それ以降、毎日ではないにせよ、私はたびたび彼女の姿を目にした。
短毛種の柴犬らしく、それほど見苦しく汚れてはいなかったし、決して痩せていっているようにも見えなかった。
やはり、近所の飼い犬だったのかもしれない。
ただ、彼女の姿が、時間に関係なく目に付いたのが気になった。
私が彼女に食餌を与えたことは一度としてなかった。
それでも彼女は、どういうわけか私の姿を見ると近寄ってきて、やや後ろをつけて来た。
そして今日、20時になる少し前。
彼女は草むらに横たわっていた。
鼻と口から血を流して。
恐らく車にはねられ、死体が道にあっては邪魔だからと、それでも埋めてやる気にはならないと道端に投げ捨てられたのだろう。
普段は目にしなくとも、街中には動物が多い。
また彼女を不憫に思う人や彼女が放つであろう死臭に耐えられない人もいるだろう。
彼女はそう遠くない将来、この場から姿を消すだろう。
もし、首輪さえなければ・・・
それほど年を取っていない感じのする、雌の柴犬。
そんな彼女が、道端の草むらに投げ捨てられていた。
彼女は、私の家の近所に住んでいた。
・・・・・・たぶん。
私が彼女に出会った2週間ほど前の晩、青い首輪をつけ、チャリチャリと音を立てながら歩き、道端にしゃがみこみ、小便をしていた。
私が懐中電灯の光を当てると驚いたように細い路地を走り回り、やがて遠巻きに私を眺めた。
そして私が彼女の横を通り過ぎると、数歩離れて私の後を付いて来た。
私が振り返ると立ち止まり、光を当てると逃げ、私が歩き出すとまた後を付いてきた。
ずいぶんと人懐っこい犬だった。
もしかすると近くで飼い主がリードを外し、散歩させていたのかもしれない。
ただ、彼女はどこに行くとも無く、あたりをうろつき、そして私の後ろを付いてきていた。
しばらく歩き、振り返ると、彼女の姿は消えていた。
それ以降、毎日ではないにせよ、私はたびたび彼女の姿を目にした。
短毛種の柴犬らしく、それほど見苦しく汚れてはいなかったし、決して痩せていっているようにも見えなかった。
やはり、近所の飼い犬だったのかもしれない。
ただ、彼女の姿が、時間に関係なく目に付いたのが気になった。
私が彼女に食餌を与えたことは一度としてなかった。
それでも彼女は、どういうわけか私の姿を見ると近寄ってきて、やや後ろをつけて来た。
そして今日、20時になる少し前。
彼女は草むらに横たわっていた。
鼻と口から血を流して。
恐らく車にはねられ、死体が道にあっては邪魔だからと、それでも埋めてやる気にはならないと道端に投げ捨てられたのだろう。
普段は目にしなくとも、街中には動物が多い。
また彼女を不憫に思う人や彼女が放つであろう死臭に耐えられない人もいるだろう。
彼女はそう遠くない将来、この場から姿を消すだろう。
もし、首輪さえなければ・・・