いつものように飽きると思ってた。

「自分はゲイじゃない、女を抱いて、
女と付き合う“フツー”の男だ」
それを確認するためだろう…

2、3回会えば、面倒くさがるだろう…


彼と面識あるあたしの女友だち何人に聞いても、
みんなから、同じような答えが返ってきて
その言葉にすがるように
「だよね!だよね!」て、言い聞かせて。

でも、人の気持ちは多数決じゃ決まらない。


彼が会っているというその彼女が
あたしたちが住んでる街に引っ越してきて
彼が会社から帰ってくるのを待つようになって
土曜は泊まるようになって
「俺みたいな人間には、
彼女みたいな積極的な人間が合うのかもしれない」

と、彼の一言に、
あたしは、彼と彼女の物語から
はじき出された気になった。
人生の脇役
I Can’t Stop!♪ザ・ロンリネ~ス♪

「それはそれ、これはこれ。
お前とは今まで通り会う」

ン?ヾ(*゚з゚)(゚ε゚*)ゞン?
彼の言っている意味が分からない!
いや、でも本当は、
その言葉を最後の命綱のように
しっかり握り絞めてたのかもしんない。


彼女といるときの彼が
どんな風に笑ってるのか、楽しそうなのか

見たくなくて、2人が会う水曜と土曜日は
もう何も目に入らないように
うつむいて、下だけを見て家路を急いで。


引っ越すことを何度も考えて。
それを引き留めてくれる彼を確認したくて
愛を試すかのように、
彼に何度も
「引っ越す!」「別れる!」
「僕の携帯の番号もアドレスも、LINEも
全部着信拒否にしてから捨ててくれ!」
とわめいて、
そのたびに話を聞こうとしない彼に
いらつきながらも、ホッとして。

でも、「あたしは日本で年を越してる」と
しおらしく言っていたハズの彼女が
突然、年末年始もタイに来ることになり……
I Can’t Stop!♪ザ・ロンリネ~ス♪
どぉしてなーーの~♪


彼のスマホは初日から、鳴り始め、
「ちょっと電話してくる」
部屋を出ていく彼の姿に
「戻って来ないのでは?
彼女がホテルまで押しかけて来たのでは?」

疑心暗鬼で、苦しくて。
戻ってきた彼に安堵するも
「Wifiの繋がるホテルでしか連絡取れない、って
彼女に言ったら、
どこでも繋がるタイのケータイを買ったって。
それを渡すって」
と彼の困ったような
でも、うれしそうな顔に

(`Д´)ゴゴゴ…━(ノдヽ)━( 乂 )━━ヽ(゚Д゚)ノゴルァァア!!

うぜぇっ!うぜぇっ!!!うぜぇっーーー!!!
とうとうあたしはブチ切れて、叫んでしまったのだ。

そんなあたしに、彼は、
「もう耐えられないなら、仕方ない。
会うのはやめよう。もう終わりにしよう。
いつまで、とかじゃなく、この旅行終わったら
すっぱり終わりにしよう」
って。

「旅行が終わるまでじゃなくていいよ!
おめぇ、今すぐ出てけっ!!
荷物まとめて彼女の元に行っちまえっ!!」


緊張が張り詰めるホテルの部屋。

I Can’t Stop!♪ザ・ロンリネ~ス♪
どぉしてなーーの~♪悲しみがとまらなーーい♪