太陽が沈み切った瞬間触れあっていた唇を離しコテージに戻る
 

「これから晩餐だね、洒落たもの作れないけどいい?」
「なんでもいいヨ♪、何か手伝う?」 「んー頼むかも」
 

そう言って料理に取りかかるオレ
テーブルの上にはナイアガラと卓上コンロ
まだ出始めハニーバンタムで作ったコーンスープ
野菜をあしらっただけの簡単なサラダ
 

生のタラバガニを用意した「タラバはね焼いて食べるのが一番なんだよ」
「食べながら次の料理待ってて」男料理はがさつそのものだ
 

コンロの上で弾けるタラバ、あっつぅ・・けど美味しい~甘いネぇ」
「だろぉ!今ご飯炊けたからよそうネ」
ホタテの稚貝で炊いた、ホタテご飯(醤油と、酒で軽く味付け)
 

日本最北端の牛、稚内牛のステーキを焼く
塩胡椒の後に赤ワインでフランベし、大根おろしに、ショウガ、水飴で
味を調えた和風ステーキ、コツは最初は強火で焼き目を付け
蓋をし、弱火で蒸し焼きにする。こうすることでレアでもしっかり火が通る
薄くスライスしかりかりに揚げたガーリックをトッピングする
 

「美味ィ、すごいねぇ」 「そう?ありがとぉ、でも大雑把だよ」
志庵のためにタラバの殻を外していると、じーっと視線を感じる
 

「ん、なしたのぉ見つめて」 「うん、やっぱり指がセクシーだ」
「そっかなぁ~、ごつごつしてて毛深いし、日に焼けて真っ黒だよ」
 

「んー何て言うのかなぁ、Hぽい」そう言ってクスクス笑う
「料理してる手つきがね又セクシーだった」
「エ゛、あんまりほめると後が大変だよ」 「どう大変なのぉ?」
「さぁ、違うものも料理して食べちゃうかも・・・何てネっ」
 

ちょっとふき笑いをしつつワインを飲みながら会話は続いた
 

「今日はねぇ、七夕なんだよ。北海道の大部分は8月7日が七夕」
「だから今日のチケットにしたんだ」
「じゃあぁ、私が織姫で、彦星」 「うん、そう言う事かなぁ」
 

バニラアイスにナイアガラをかけたデザートをほおばりながら会話をし
満たされた食欲の後かたづけを二人でする
小さなこのコテージは異次元空間のような静かな森の中にぽつんとたたずんでいる

まさに二人だけの空間と時間がそこにあった
洗い物担当の彼女が慣れた手つきで食器を洗う
 

「裸にエプロンしてもらえば良かったなぁ」冗談ぽく言うと
「しようかぁ?フフフ、そう言うの好なんだぁ?」 「・・んーどうかなぁされた事ないし」そう言いながら後ろから抱きしめ、志庵の長い髪をかき分け首筋にキスをした
 

「何か熱いね、俺先にシャワー浴びてくるワ」
バクつく心と、早くなった鼓動を落ち着かせるように冷たいシャワーを浴び
頭の中を無にした、何も考えないように
冷たい水滴を、バスタオルで拭き取りバスルームから出る
 

「いいよぉー、つぎどうぞっ」そう言ってバスタオルを手渡した
「冷たいシャワーが気持ちよかったヨ!」俺がそう言うとバスルームに消えていった
 

冷たいシャワーを浴びたお陰で、かえって体が熱を持ってくる
グラスを持ったまま、テラスで涼む事にした
雲一つ無い夜空の下でワインを飲みながらボーとする
 

ガラガラガラ 白いバスロープに身を包んだ志庵が現れる
 

「ワぁ、すごい星、向こうじゃ見る事出来ないかもぉ」 「飲む?」
 

デッキチェアに腰掛けた彼女にキンキンに冷えたワインを渡す
静寂の中聞こえるのは二人の声、その声がとぎれたとき
手すりに待たれていた俺の前に、バスロープ姿の彼女が立っている
 

テーブルにグラスを置き彼女を引き寄せ抱きしめる
「あん、シャワー浴びたばかりでまだ熱いヨっ」 「じゃぁ冷ましてあげる」
 

そう言うとボトルを冷やしていた氷を口に含みキスをした
冷たい固まりが二人の口の中を行き来する、時折絡みつく舌
 

ゴクン、溶けた氷と交わった唾液を飲み込む冷たいけど、熱いキス



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