長女（小4）がまたスイミングの進級試験に落ちたと落ち込んで帰ってきた。

25メートルクロール、あと一歩、息継ぎで苦戦している。

夫が「水泳なんて趣味で習ってるんだから。楽しければそれでいいんだから。」と励ますけど、そう言う問題じゃないのだと本人は半泣き。

私が「ハワイでプール三昧できるから、その時にパパと〇〇君（私の弟）にしっかり教えてもらったらいいよ！すぐできるよ！」と言ったらやっと笑顔になった。

さらっと書いたが、この夏休み我が家はハワイ旅行を予定している。

どんなに貧乏旅行だと言い張っても、ハワイはハワイなのだが、別に言い訳するわけでもその必要もないのだけど、「毎年夏はハワイです」的なノリでないことだけは明記しておきたい。

向こう10年分の盆と正月の贅沢をぶち込む覚悟のハワイ旅行なのだ。我が家の10年分をぶち込んだ所で最近見聞きするハワイの物価高は恐怖でしかなく、キッチンのある部屋なので、自炊する気はまんまん。お米や調味料はしっかり持参予定。

ただ「自炊」というと色気がないので、旅のテーマは「暮らすように旅するハワイ」。

母と弟家族も一緒なので、張り切ってpptで旅のしおりまで作ってしまった。

さて、話を戻して。

そんなこんなで夕食時も水泳の話題が続いていたのだが、ひょんなことからこのあと、話は明治維新にまで及ぶ。

水泳繋がりで長女の通う中華学校にプールがない話になったので、そう言えば前に夫が中国の学校もプールがないと言っていた事を思い出して

「やっぱり文化の違いなのかな。日本は島国だから昔から自然と水泳が重視されてきたのかもしれないね」と言ったら

「はぁ？そんなわけないでしょ！経済的に豊かだったからでしょ。文化の違いじゃない！」と全否定されてしまった。

「そう言う話なの！？私はてっきり日本の地形とか文化の影響だと思ってたわ。」と言ったら心底呆れた顔をされた。

でもこの記事でも書いていたほど思い込んでいた↓

夫曰く「文化とかの問題じゃない。現に今の中国の都市部やお金持ちが通う私立学校はプールがある所多いよ。昔は貧しいからプールなんて作れなかった。それだけの話だよ。」

「そうなのかなぁ。世界の他の国はどうなんだろう。先進国でもプールない所あるんじゃない？」

食い下がったら

「だからそれはお金の問題。日本はどんなに田舎の学校にもプールもあるし、体育館もあるでしょ。中国にそんな学校ないよ。少なくとも俺の時代は全くない。」

「体育館もあって当たり前に思ってたわ。」

「日本の子どもは本当に恵まれてるよ。田舎も都会も関係なくこんなに教育環境が整ってるのは凄いことだよ。」

「そっか。そうかもしれないね。」

言われて思い出した。留学中、私は留学生用の寮に住んでいたので1人部屋でシャワールームがついていたけど、仲良くなった中国人の学生寮に遊びに行かせてもらったら2段ベットが3台並んだ6人部屋で、シャワーも共同な上、夏はもちろん冬でも水しか出ないと聞いて本当に驚いたのだ。

この20年で日本は経済面では中国に追い抜かれているけど、教育設備の充実さは日本はまだまだ恵まれているのだ。

夫がさらに「ほら修学旅行とかもそうでしょう。」と言う。

「え？修学旅行って中国はないの？」

「ないない、そんなの。せいぜい遠足だよ。昔ドイツに留学してた時に、ベートーヴェンハウスに日本の高校生が団体で入って行くの見て初めて修学旅行の存在を知った。俺らの遠足なんて県どころか市も越えないのに、この人たち学校の旅行で国越えてきたの！？って思って、本当にびっくりした」

「まぁ修学旅行で海外に、しかもドイツに行くような高校はかなり稀だけどね。」

「でも公立でも国内は旅行するでしょ？」

「そうね、小、中、高あったわ。でもそれは学校イベントとして、運動会とかと並列なイメージで、全く特別な事と思ってなかった。中国では修学旅行ないって初めて知ったよ。と言うかあなたからこんな話初めて聞いたよ。」

「日本人はもっと明治維新に感謝するべきだよ。そのおかげで先進国の仲間入りして今の豊かさに繋がってるんだから。」

とうとう話は明治維新にまで遡って、なんだか壮大なテーマになってくる。

こう言うことは色んな考え方があるだろうから夫論が正しいかは分からないけど、ただ日本の近代史の話になると、私は日本人のくせに全く夫に太刀打ちできない。

卒論テーマが吉田茂だったと言う夫はは時々池上彰さんみたいな話をしてくるのだ。

もうちょっと優しく教えてくれたら言う事ないんだけどな。

夫が感心する日本の教育環境