干し柿が美味しい季節です。干し柿、大好き!
皮をむいて丸ごと干して作る干し柿は、日本だけではなく、中国、朝鮮半島、ベトナムなどでも作られています。
日本では紐を使って吊るして干す作り方で、ふっくらとした形で出来上がりますが、中国、朝鮮半島、ベトナムではカゴに入れて干す作り方で、平らな形で出来上がります。
日本でも少数ですが30年くらい前まではカゴで作った平らな形の干し柿が作られて流通していました。
中国製の干し柿でふっくらした形のものがありますが、これは日本の商社が中国へ技術移転して中国で吊るして生産し、日本に輸入しているものが主です。
ヨーロッパでも柿はたくさん生産されていますが、ヨーロッパでは丸ごとの干し柿ではなく、柿を細かく刻んで機械的に乾燥させて作るドライフルーツの作り方で ドライ柿として流通しています。
これはこれで美味しいです。
今回の能登半島地震では水道管の破損で断水が広域で続いていて、被災者の皆さんは大変苦労しています。そして、水道管破損による断水は、地震国に暮らす私達ひとり一人に突きつけられた問題です。
断水と聞くと「井戸水は?」と思ってしまいますが、ことは単純ではないようです。
日本では大昔から井戸水を飲料水として利用してきましたが、近代に入り上水道が推奨され 戦後は一気に全国に普及しました。
これは「井戸水から雑菌が検出される場合があり、衛生面で上水道が望ましい」という理屈からです。
これはこれで正しい理屈で、非難されるものではありません。
井戸水から少しでも雑菌が検出されると使用禁止になるため井戸の堀削意欲はなくなり、戦後 井戸は急激に少なくなりました。(検査方法の高度化により、問題ないレベルでも使用禁止になってしまう側面があります)
明日のために・その65 「公共井戸を確保しておくべし!」
井戸水から雑菌が検出されるレベルでもトイレや洗濯、調理用具の洗浄など生活用水としての活用はなんら問題ありません。また煮沸して使うなら飲料水としてもなんら問題ありません(ほとんどの場合、生で井戸水を飲んでも全く問題ないレベルですが)。
いまさら個々人が井戸を堀削するのは無理なので、役所、消防署、警察署、学校などで公共井戸を用意しておけば良いのです。役所なら深井戸を掘れるので、雑菌検出リスクも下がります。
役所、消防署、警察署、学校でも普段から生活用水を使用しているので、平時に公共井戸を堀削して活用しても無駄ではありません。
公共井戸は、万が一の大規模自然災害で上水道の破損・断水が発生した時に災害用井戸として必ず命の水になります。
「公共井戸」「災害用井戸」という考え方は、3.11東北大震災や28年熊本大地震以降提起され、現在少しずつ整備する動きはありますが、まだまだ極少数です。
いまは地方公共団体任せなので、今後は国が法律を整備して地方公共団体を支援していく課題なのでは。