俳句は不思議に出会う。「奇妙に明るい時間衛兵ふやしている/阿部完市」「銃後といふ不思議な町を丘で見た/渡邊白泉」「鶴国家ふしぎな鶴が攻めてくる/田島健一」。こんなに見たのにことばにできなかった、不思議としか言えないことばの手前を鶴がとんでくる。わたしのことをきずつけるために。