映画『ギャラクシー・クエスト』は、にせものたちが役割分担の協同作業の末ほんものになっていく点において『ローグ・ワン』に似ている(三谷幸喜劇にも近い)。また『ギャラクシークエスト』のトニー・シャルーブは神経質で宇宙人に近い点でほとんど名探偵モンクのひな形になっている。モンクは三年後。

『ボクらの時代』で小手伸也さんが、役者の覚悟は、40過ぎてもバイトできる覚悟があるかどうか、と言っていたが、それはある意味で、にせものであることを耐え抜くこと、でもあるのではないか。表現もちょっと似ている。一歩間違えば、にせもの、なんだけれども、そのにせもの性をたえぬけるかどうか

映画『ローグ・ワン』がすごくよかったのは、フォースをもてない〈にせもの〉として生きざるを得ないひとたちがそれでもそのにせものを生き抜こうとした点、ほんものにたよらず戦い抜いた点、〈フォースと共にあらんことを〉というスターウォーズサーガのテーゼを〈逆張り〉した点にあるのではないか。