『カメラを止めるな!』で口や体から何かが止められず漏れ〈出てしまう〉ことが物語の力になっているのが面白かった(ゾンビ映画はふつう反対で〈食う・取り込む〉)。ワンシーンワンカットが象徴的なように撮る行為=映画とはたえず漏れ出ていく何かを漏れたもの以上に変えていく行為なのかもしれない

つまりゾンビ映画って人の体を食べる映画なのである意味、肉体的回収なのだが(肉体がきれいに片づいていく)、『カメラを止めるな!』は体から色んなもの(嘔吐・下痢・穴埋めの叫び)が漏れていく映画なので、その漏れていった分の意味の回収をしていかないといけない(意味がきれいに片づいていく)