この感想文ってどう書けばいいんだろうと悩んでいる時に、書いてみたいタイトルをとりあえず決めてみると(例えば「涙まみれの転校生が読む漱石」とか)、そのタイトルが感想文の内容を引っ張っていってくれる事があるので、ひとは手にしている名前の中にすべてを持っているんじゃないかと思う事もある。

自分がまだ知らないだけですでに持っている〈名前〉って実はたくさんあるのではないか。
もしその〈名前〉を思い出せたらあとはいろんなものがその〈名前〉を通してせりあがってくる。
そして生きていくなかで自分だけしか知らないようなその〈名前〉を思い出させてくれるひとに出会ってゆくのではないか。

であうひとは、名前を思い出させてくれるひと。