きみがいないのにぼくはねむる
街のどこかでいま赤信号に切り替わったのにぼくはねむる
いまもけんかしているひとがいるのにぼくはねむる
書きとちゅうの手紙があるのにぼくはねむる
いまだれかに愛してるといっているそのひととこれからの人生もすれちがうことなくぼくはねむる
書類の山のなかでだれかがねむりこんでいるのにぼくはねむる
すごくわるいことをしたあとでねむっているひととはなんのかかわりあいももたずにぼくはねむる
かといってすごくよいこともしないでぼくはねむる
すきですのへんじをまっているひとをしらずにぼくはねむる
ぼくじしんがねむっているおとをききながらぼくはねむる
自転車でこのじかんだれかがだれかにあいにいっているのにぼくはねむる
きみがいるのにぼくはねむる