また道に迷って、家に帰れず、ずっとめそめそしていた。
そういうときはあせらずにコンビニをさがすことにしている。
家に帰るためにコンビニをスタート地点にして行けそうなところまではとりあえず行ってみる。
無理だと感じたらまたそのコンビニに無理せずに戻る。
そうして水分補給したり、カロリーメイトを買って食べて自分をつなぎながら、また家に帰ることをこころみる。
あきらめない。
いつかは帰ることができるとわたしはわたしを信じている。
生きる、とはわたしにとってそういうことだ。
衣服はほつれ、ほうほうのていでわたしはコンビニの前であたまをかかえこんですわってる。横には、やぶれかぶれのヤンマガなんかがあったりもする。でも、かまわない。
さいきんは迷っても暇つぶしができるようにポシェットに聖書をいれている。まだアブラハムのあたりだ。アブラハムが、なにか行動を起こしはじめるあたりだ。やさしくおなかにかかったブランケットをのけて。