アンバサがきゅうに飲みたくなるときがあって、深夜、がばっと起きて、アンバサ、とつぶやくのだが、もちろん、アンバサはないし、どこに売っているかもわからない。
そもそも、アンバサとは、いったい、なんだったのか。
わたしはこないだとなりをあるいていたひとに、アンバサってなんだったのかな、あれをおれはとてもすきだったんだけれど、アンバサってのはいったいなんなんだろう、なんなんだ、といったのだが、あいてはだまってあるいているので、しってるよねアンバサ、というと、うん飲んでいました、というので、そうかアンバサがなあ、といいながら、また、あるいた。
アンバサは、あれは、将来、あんばさんという名前のひととけっこんするっていみだったのかな、といって、ちらっととなりをみたが、やはり、だまって、あるいていた。
あんばさんでは、なかった。