ファイナルファンタジーのひとつの醍醐味は、ジョブチェンジという《思想》だったのではないだろうか。
それはひとは潜在的にほかのだれかになりうるという《偶有性=複数性》の思想であり、なおかつパーティーメンバーとの関わり合い、もしくは敵対するボスとの相性、つまり《他(者)》とのかねあいにおいてはひとは《必然的》存在であらねばならないという、そういったひとの相反する潜勢態のありようを両立するものとして、明確にうちだした思想だったようにおもう。