それはもうひとつの

はじまりのように感じられるのは

               なぜだろうか

すべてはまた

べつのことに

つながっているのだから

             もう一度

わたしはやり直そう

ひょっとしたら、なにか新しいことが

わかるかもしれない

ひょっとしたら、わからないかもしれない

ひょっとしたら、前とぜんぜん違わない

               はじまりかもしれない

ときは早くたつ

       わけもなく

またはじめから

       やりなおしなんだから

わたしはどこへも行きはしない

これまでいたところへ

       行くだけなのだから


                   ブローティガン「無題」