「隠喩」は、


《これは何か》、


《これは何を意味するか》


という問いを発する

一切の言述を支えています。


それはまさに


あらゆる「エッセイ」の問いです。

「換喩」は、逆に、


別の問いを発します。

《私の述べていることの後に何が続き得るのか》、

《私の語っているエピソードは何を生み得るのか。》

これは「小説」の問いです。





               バルト『テクストの出口』