人は、自分で自分に


試練を与えなければならない。


それも、ちょうどよいときに、


そうしなければならない。


この試練は、


自分にできる賭けのなかでも


最も危険なものかもしれず、


つまるところ、この試練には


自分自身以外の証人もなく、


ほかの判事も一人として


いないかもしれないが、


そうだとしても、


これを避けてはならない。



        ニーチェ『善悪の彼岸』