心から詩を
信じるということが、
私には

かつてなかったし、
またこれからも

ないだろうと
思う。

詩において、
私の信じることの
出来るものが

あるとしても、
それは

詩以外の

何かであって、
決して

詩ではない。


 谷川俊太郎「私にとって必要な逸脱」