言の葉の庭から三週間経ちましたが…言の葉熱、覚めやらぬ

新海誠作品、一通り鑑賞しましたので、まとめをば。

新海さん作品の凄いねと思うところは、まず毎回、回を重ねるごとに、質が良くなっているところですね。
進化し続けているのですよ。その頂点が、言の葉作品であり。
素晴らしい。最初に手放しで賞賛しておきますわね。

なので、
♦2002年作の「ほしのこえ」
はまぁ、普通でした。つまらなくはなかったけど、面白いってわけでもなかったかな、この絵は新海さん自身のデザインか?
ほぼ一人で作ったという所がかなり評価されてるみたい。確かにそこは素晴らしい。

♦2004年「雲のむこう、約束の場所」。
このあたりから新海節が、ジワジワと出てきたか。

新海節=詩的な台詞に物語の流れあり、風景画を多様に入れてくる。音源は、ピアノがメイン。切ない系。すこしナイーブで大人びた男の子たち。

キャラはほしのこえとほぼ同じ。
なんとなく、話の色とこの絵風は合わないような(絵が幼すぎる)気はしている。

♦2007年「秒速五センチメートル」。
お?きたきた。これはジブリにも無いテイスト出てきましたよ。
新海ワールドって言われるの、わかるわー。
言の葉観たあとにこれを借りたんだけど、秒速と言の葉の、物語は同じカラーを持ってるわね。

ただ、秒速五センチは、絵柄がほしのこえ系列なんですよね。
…惜しい。

でもストーリーは良かったです。三本立ての話にした所とか。時の流れがね、時に切なく、残酷だぁね…
十五歳なのに、精神年齢25歳くらいな主人公がでてくるあたり、相変わらずなんだけど、そこが既に新海ワールドなのかもしれません。

個人的に持って行かれた所があったので。
地下鉄JR宇都宮線と、JR両毛線!!
これ、高校通いで乗りまくった電車なので(笑)
途中下車駅も、馴染みだし!
物語そっちのけで懐かしい!あ、ここあそこだわ!な会話を旦那としてた(実は旦那も乗ってたww)

し・かーも。
目的地が、隣町(笑)
途中のワンシーン、多分うちからめちゃ近いでーーー♪
両毛線が山をバックに走ってます。もうローカルな雰囲気がばりばり伝わりますとも。

しかーも!乗り換えここでしなさいな!的な突っ込みもあり
(栗橋から東武線に乗り換えちゃえよー!で、静和で待ち合わせにすれば良かったんだよー!!一時間は早く着いたんじゃねーの???的な)

途中から初デートをこっそり尾行している母親な気分になってさー。
小屋のある景色も多分なんだけど、私が夕陽を見に行く所だと思うよ。まったく、すごい偶然よね~。

この作品でコアな「新海ファン」がぐっと増えたらしいね。
音楽の使い方、詩を読み上げるような文章力(台詞)、魅せ方をよくわかってらっしゃるわー。
そして景色の美しいこと。
題名の意味も、ほぉ…そうなのね。

↑このあたりから、誰が観ても損はありませんね。

そして…私がお薦めしたいのが虹

♦2011『星を追う子ども』です(*^^*)

これはキター!!!
絵柄ちぇんじキター!!そしてこういう話にはこういう絵柄ですよがキター!

…絵…?ジブリ?ジブリなの??

そう、ど真ん中だわ。。。。駿の絵が好みな私としては嬉しい悲鳴でした。

何にも知らずに見始めたらなんと、ファンタジーではないですか。
しかも男の子達みんな格好いいし。
ジブリで言うならば、アスベルとアシタカみたいな♡

そしてぐいぐい引き込まれて行き…ネタバレを防ぎつつ、wolfのツボな台詞、「祝福をあげるよ」などなどありましてラブラブ!

途中までファンタジーじゃないと思ってたから、展開にワクワク止まりませんでした。
二度美味しい○ょ○○い達…おっとネタバレごめん!でも美味しいドキドキ

ネタバレのないようにお薦めしますと、この話しはですね、初期ジブリが大好きな人には観て欲しいのです!!
小学四年の子供も夢中になって観てた。
♣テーマは「生と死」

♣キャッチコピーは
・「少年は憧れ、少女は旅立つ」

・「それは“さよなら”を言うための旅。」


これは、ナウシカのような世界をモチーフに、ナウシカ、ラピュタ、もののけ、千と千尋が


   詰まってるんです。


随所に散りばめられた、きゃつての(ナウシカ世界風に言ってみた)ジブリキャラクターもどきが、そこかしこに出てくるのでキュンとしました。
でも真似っことは感じなかったな。
こんな風に再現してくれるなんて、嬉しかった。

だって今のジブリには少しね、辟易してたから。

大人目線すぎるのよ。

子供の目線に、降りてきてジブリ。
(今期のジブリの男キャラは、カッコ良く書けてるとは思うけれど)

紅の豚のような、大人も子供も調度よく楽しめる遊び心が感じられないんだよねー(ゲド戦記なんか、まだまだ早いって)←好きな児童書だっただけに、出来上がりに落胆


えと、話し戻すね(..;)

星を追う子どもは、絵はビックリするほど宮崎駿だけれど(背景や色使いまでもが)、ストーリーはやっぱり、新海誠になってた。
それに、前向きな話しなんだよね。
自分探しの旅、みたいなね。そういうの好きなのよね。

言の葉といい、この星を追うといい、惚れるわぁ殿キャラたち。

監督は文章力に長けてるかんじがめちゃします。ので、監督みずから書いた本がないかと思ってたら、星を追う…の小説出てるって。要チェケラです。

そして漫画も出てるそうで、これは本作に無い終わり方で、ラストはこちらの方が素敵…という口コミが多いので、いずれ小説と漫画を読み終わったらまた、ブログにアップしようと思います恋の矢

…しかしなんで、こんな秀作を知らなかったんだろう、、と考えてたんだけれど、映画の公開が、震災の年の5月だったんだね……
映画観る余裕なかったなぁ、あのころ

折りしもテーマが、震災と重なる所もあって、偶然じゃないなぁと、感じる自分も否めません


☆☆☆総合判定☆☆☆
【美景度:4】【心のイケメン&アクション度:4】【音楽・構成度:4.5】

【本日の和歌】
☆あらざらむ この世のほかの

 思ひ出に いまひとたびの

 逢ふこともがな

★もうすぐきえてしまうでしょうから、あの世へ持って行く思い出としてどうしても もう一度
あなたに逢いたい

     百人一首 和泉式部

(シュンの気持ちだね、この歌は。切ないね

少し気になるのが、女の子の魅力が男の子に比べるとね、やや劣るかなぁ。
ジブリの女の子はみんな魅力的だっただけに、今後の新海作品の向上のテーマに、女の子魅力向上を入れて欲しいなぁ。

あ、星を追う…の主人公はまぁまぁ骨のある子でした。

初期ジブリファンは、懐かしさを求めて見てみてくださいね~♪

(ナウシカ原作を読んだ人は更に、世界観の酷似を目の当たりにするんじゃないかと、思います。絶対ナウシカファンだろ、誠さん)


以上。