15回目の月命日(ベビー布団の思い出) | 重症新生児仮死で生まれたこまさの記録

重症新生児仮死で生まれたこまさの記録

2017年3月28日、新生児重症仮死で生まれたこまさ。
自発呼吸がなく、生まれてからずっと眠り続けていました。

2018年11月22日、こまさはお空に旅立ちました。
そんなこまさの入院の記録、成長の記録や回想、日々のこと。そして2019年11月からゆるっと妊活を始めました。


こまさが最期に病院で使っていた枕は生まれる前に用意したベビー布団セットの枕でした。



こまさが生まれる前、お腹が大きかった頃に買った小さくて可愛い布団セット。



出産前に水通しをして、出産予定日1週間前に届くように注文したレンタルベビーベッドにセットして、予定日の2日前、出産するために産院へ行った。



でも、こまさは生まれてすぐに大学病院に搬送されNICUに入った。


ベビーベッドのレンタル期限の6ヶ月が来ても、こまさはおうちに帰ってくることはできなかった。



一度も使うことがなかったベビーベットを泣きながら解体して送り返した。




一度も使わなかった布団セットをもう一度洗濯してクローゼットの中にしまった。

新生児用のお布団だから、もう使うことはないかもしれない。そんな諦めの気持ちでクローゼットの奥へしまいこんだ。




布団の事なんてすっかり忘れていたこまさが14ヶ月になった頃、急に看護師さんから


「こまさくん用の寝具、枕とか買ってあるようであればもし使いたければ持ってきていいですよ」


との提案があった。



こまさは体温の調整が難しいため、布団は電気毛布と、保温性のある毛布、バスタオルを既に使用していたため、掛け布団は必要なかった。


こまさは脊髄を損傷していたため、首周辺はいつも砂袋に囲まれていた為、枕なんて使っちゃダメなんだろうなと思っていて、枕を持ってきていいかなんて考えたこともなかった。



早速クローゼットからベビー布団セットの枕を引っ張り出した。



新生児用のお飾りのようなぺったんこの枕。枕としては全然機能してなさそうだったけど、看護師さんにも「これなら大丈夫だね」と言われ、1年半を経て、初めてベビー枕を使える事となった。



うれしかったなぁ。



洗い替え用の枕(ドーナツ枕)も買ったけど、それは病院の許可がおりず(高さがあるので首に負担がかかるから)。。

なので、こまさが使える枕はそのぺたんこなベビー枕ただ1つで、洗濯する日は昼に持ち帰って急いで洗濯して夜までに乾かして持って行って。

毎日使っていた枕でした。



こまさが亡くなってその枕も持ち帰り、こまさがお骨になったあとは自分達の枕元に置いて寝るようになった。


その枕に顔を埋めるとほんのり微かにこまさが使っていたベビーシャンプーの匂いがした。


夫はその枕を抱えて寝ることもあった。



こまさが亡くなってから、13ヶ月。

こまさの匂いが消えるのが嫌で、その枕を一度も洗濯をしたことがなかった。(汚い??)



しかし、先日私達の枕元で寝るのを習慣にしている猫が、まさにこまさの枕の上にゲロを吐いてしまった。

(猫は毛玉を定期的に吐くものなので吐くことは珍しいことではないです)



朝、目を覚まして、汚れた枕を見つけた夫は

「あーーっ。洗わなくちゃだめだよね??こまー、こまの香りがー

と半泣きに。

「俺が枕元に置いたから悪いんだ、、、」とかなり落ち込んでしまった。



夫は当然悪くないし、猫も悪くない。



「しょうがないよー、いつかは洗わなきゃだめだったよ」と夫を慰めつつも、私も結構気落ちしてしまった。



期間的には3ヶ月位しか使えなかったけど、私達にとってはこまさの持ち物の中でも特に大切な、1番こまさのそばにあった物だったから。



物に執着してもしょうがないとは思いながらもちょっと悲しい出来事でしたぐすん





こまさが入院中、こっそりベビーベットに忍び込んで寝ている我が家の猫。かわいい。
猫が入ってこれないようにハイタイプのベッドを選んだのに、なんの足がかりもないのに入り込んでいて見つけたときには笑ったなぁ。

愛用のベビー枕とこまさ(枕ずれてますけど)



洗っちゃったけど、これからも大事にするよ。

また枕元に置いてあるから、こま、いつも一緒に寝ようね。(猫もね)