10/7鑑賞

評価が良かったため鑑賞した。

随分と皮肉のきいた社会風刺の映画だった。

豪華客船のお金持ち達は、本当に嫌な人ばかり。

・超つまらない自己満話ばかりの夫と傲慢すぎる妻のロシア人夫婦。(しかも夫の愛人付き😱)

・人の命を奪う武器を売って得たお金で夫婦の愛を語る気持ち悪いイギリス人夫婦。

・お金でプライドを保って、お金をちらつかせて女を釣ろうとする寂しい男。

・SNSでお金持ちになって見栄えばかり気にする薄っぺらいインフルエンサー兼モデルのカップル。

などなど。

何かと講釈を垂れる人達が多く、その様は妙にリアリティがあって、彼らの振る舞いや言動や行動に嫌な気持ちにさせられた

そんな中、無責任なキャプテンの判断と、ロシア人妻のワガママのせいで、船内が阿鼻叫喚の地獄絵図と化す。

それはもうやり過ぎって程、皮肉を込めたとんでもない描写が長々と続く。

その様に笑える人達もたくさんいるだろうけど、私はそういうシーンが結構苦手なのと、7月末の北欧旅行2日目のバルト海クルーズでの船酔いを思い出し、だいぶ気持ち悪くなった

意図は分かるけど、無理

その後の展開はあらすじの通りだけど、性別や格差や思想などによるヒエラルキーの変化が数段階起こり、その描写は的を射ているものがあった。

鑑賞後、その変化を言語化した解説を読みたくて色々と検索していたところ、この方のこの感想がとてもしっくり来た。

ラストは「観た人の想像にお任せ」で終わった。

私は、実行しなかったんじゃないかなぁと思う。だって、理想郷はいつか終わるし、その先には現実が待ってるもんね。

露骨で象徴的なブラックユーモアがてんこ盛りで、その度に「うわぁ嫌な人」「なにこの人」と不快を感じてしまう事も多かったけど、

・イギリス人夫妻が拾い物をしたシーン

・ヤヤがカールの身振りにキレたシーン

この2つはスッキリしてしまったε-(´ー`*)

前者にスッキリしてしまったのは、私もまた嫌な心を持ち合わせている人間であり、彼らの社会の縮図の内のひとりであることを実感させられた(𖦹.𖦹)

そんな映画だった。

[映画1503]逆転のトライアングル