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■タイトル

モールス


■あらすじ

雪に閉ざされた田舎町。12歳のオーウェン(コディ・スミット=マクフィー)は学校でいじめられていたが、二人きりで暮らす精神的に不安定な母親に相談できずにいた。彼の唯一の楽しみは、自分の部屋から望遠鏡で他の部屋を覗き見すること。ある夜、望遠鏡を覗いていた彼は、雪の中を裸足で歩く隣に越してきた少女を見る。雪の夜、オーウェンが中庭で一人遊んでいると、あの少女が現れ、夜の中庭で何度か会ううちに段々と二人はうちとけていく。彼女は、12歳くらいだが自分の誕生日を知らず、ルービックキューブが得意で、アビー(クロエ・グレース・モレッツ)という名であった。彼女に惹かれていくオーウェンは、アビーの部屋から聞こえてくる荒々しいどなり声に心を痛めていた。ある日、オーウェンはモールス信号のメモをアビーに渡し、壁越しに話そうと伝える。自分を心配してくれたオーウェンがいじめられていることを察したアビーは「やり返すのよ。私が守ってあげるから」と言う。二人は自分の部屋から壁越しにモールス信号で二人だけの合図を送りあうようになり絆を深めていく。アビーを守りたいと変わっていくオーウェンは、いじめっ子に仕返ししたことに興奮し、アビーに血の誓いを交わそうと指を切る。すると今まで笑顔だったアビーが血を見た途端に様子が急変、「消えろ」と言って走り去る……。時を同じくして、この小さな町で残酷な連続猟奇殺人が起こり始めた。生きたまま首を切り裂かれ血を全て抜き取られた少年、トンネルで惨殺された男性……。そんな中、車の事故で容疑者と思われる男が病院に搬送されたが、彼は頭から硫酸を被っていて刑事と話もできない。そしてその男は手がかりとなるメモを残し病室から転落死してしまう。だが、血液が抜かれたジャックという男の死体が湖から発見されたことで事件は進展。彼の自宅を調べていると、近隣の女性が最近、首を噛み切られ病院に搬送された後、病室が発火して死んだらしいことが判明する。この団地に何かがある。刑事は団地へ乗り込み、ドアの前で拳銃を構えるが、家の中からは応答はない。ドアの向こうで息を殺していたのはオーウェンだった……。


■感想

スウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』をハリウッドリメイクした作品。この手の内容は苦手でしたが見ていくうちに惹き込まれていきました。雪の積もる場所が舞台で終始、暗い雰囲気で凍えるような冷たさを感じます。それが主人公のオーウェンとヴァンパイアのアビー、双方の心の寂しさや哀しさ、やりきれない想いをグッと演出していました。オーウェンは家庭問題や学校でのイジメで、どこにも居場所が無く孤立した少年。それはヴァンパイアであるアビーと同じ境遇だったのではないでしょうか。最後、オーウェンはアビーと生きることを決意します。暗く冷たかった雰囲気もエンディングシーンでは明るく温かい雰囲気になっていますが、これからの未来への楽しみの反面、いずれオーウェンが年老いて哀しい別れを迎えることを物語っているわけで…なんとも言えない哀しい気持ちになります。アビーが人を襲う部分で急にダサダサなCGになり萎えてしまいますが、そこらへんを目を瞑れば十分に見応えはあるのではないでしょうか。ただのホラー映画では終わらず、結ばれない運命を描いた哀しさや切なさが募る作品。胸を締め付けられました。


■評価

★★★★☆


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