■タイトル
アメリカン・ギャングスター
■あらすじ
1968年、ニューヨーク。地元住民たちに慕われていた黒人ギャングのボス、バンピー・ジョンソンが急死。彼に長年仕えてきた運転手、フランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)は、今後は自分のために生きることを心に誓う。まもなくフランクは、東南アジアから麻薬を安価で手に入れて売りさばくビジネスを考えつく。タイから軍用機で運んだヘロインは、“ブルー・マジック”のブランド名で、ハーレムの麻薬市場にセンセーションを巻き起こした。ビジネスの成功を確信したフランクは、故郷のノースカロライナから家族を呼び寄せ、最愛の母親(ルビー・ディー)に豪邸をプレゼントする。その頃、私生活のトラブルを抱えながら司法試験の合格を目指していたニュージャージーの刑事、リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)は、賄賂に汚れていない者のみを部下にするという条件で、新たに設立された麻薬捜査班の責任者を引き受ける。彼は、かつての相棒ジェイ(ジョン・オーティス)の命を奪った“ブルー・マジック”の供給元を突き止めようと調査を開始。そして1971年、世界ヘヴィ級タイトル・マッチの会場で、試合観戦するフランクに初めて目をつけた。同じ日に、悪徳刑事トルーポ(ジョシュ・ブローリン)もフランクに注目。彼は、エヴァ(ライマリ・ナダル)と結婚式を挙げた直後のフランクを取り囲み、賄賂を要求。さらに麻薬を横取りする機会を狙って、執拗に後を付け回した。やがてベトナム戦争から米軍が撤退を始め、フランクは麻薬の輸送手段を失くす危機を迎える。そしていよいよリッチーは、“ブルー・マジック”の元締めがフランクであることを掴み、彼を逮捕。フランクは、トルーポに母親の豪邸を襲われ、すべてを失って服役することになった。しかしリッチーは、警察内部を蝕む汚職刑事たちを洗い出そうと、フランクに協力を依頼。二人は力を合わせ、トルーポをはじめ汚職刑事を次々と逮捕していった。時は流れ1991年、模範囚となったフランクは、出所して久々にニューヨークの地を踏むのだった。
■感想
実話に基づいた話、マフィアの運転手から麻薬王にまで上り詰めたフランク・ルーカスの半生とフランク・ルーカスを逮捕したリッチー・ロバーツの物語。かなり骨太な映画です。ヘロインを生産地から密輸し、ブルーマジックと言うブランドで純度ほぼ100%のヘロインを売りさばき頂点に上り詰める。毎朝定時に朝食を取り、律儀な生活で麻薬王には思えない生活。「弱い者はその弱さを隠すために、派手な恰好をする。それが命取りとなる」と決して目立とうとせずに地味な格好を貫き通した。問題が起こった時の落ち着き具合や自分を客観視できる冷静な判断は見習うものがあります。徹底した姿勢を保つ自分とは違い、周りが何か問題や失敗を起こした時の冷静な対応からの暴れっぷりもイケてます。かたやフランク・ルーカスを逮捕したと言われているラッセル・クロウ演じるリッチー・ロバーツは、汚職にまみれた中で決して賄賂や不正はせずに正直に正義を貫く。汚職まみれで正直者がハブかれる中で自分の信念を貫き通す姿、こちらも見習うものがあります。何があっても決して逃げず自分の信念を保ち突き進む姿は二人とも魅力のある存在。ブレずに貫く意志や姿勢は互いに似たようなものがあり、後に友情が芽生えるのも当然だなと感じました。出演者にはT.I.、Common、WU-TANG CLANのRZAもいてHIPHOP的にも豪華。この手の映画特有の派手なアクションやドンパチはありませんが緊迫感もあり見応え十分で、長丁場でも最後迄飽きずに見ていられる社会派な作品です。フランク・ルーカスは汚職摘発に協力する形で70年の刑期を15年に短縮してもらい1991年に出所していますが…去年、詐欺で逮捕されています。
■評価
★★★★☆
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