私は幼少の頃より昆虫が大好きで、大学でも昆虫学を専攻した。残念ながら夢であった昆虫の研究者を続けることはできなかったが、就職後も空いた時間は昆虫(特に蛾)の勉強を続けてきた。愛知、長野、岐阜でほぼ毎日蛾を採集し続け、1000種類近くを標本にしたり、1年の移り変わりをデータにとったりしていた。昨年、娘が生まれ、一児の父となった。妻の大きなおなかのエコー写真に写った我が子を見て、「やりたいことに全力で突き進んでいってほしい」と思った。そして、自問。「・・・中途半端に閉じてしまった夢に胃を焼かれながら、能力をドブに捨て続け、つまらない毎日に隷属している今の自分が、我が子に対し『やりたいことに全力で行け!』と果たしてどういう顔をして言えばよいのかと。そして仕事を辞め、昆虫の研究をするための模索を始めた。

 

 食糧の大部分を輸入に依存している現在の日本。書籍やデータではわかっているつもりであったが、貿易の玄関口にいた前職の間に、「こんなにも食糧は輸入されているのか」と、驚愕したのを覚えている。米中問題等、世界の枠組みがどんどん変化していく中で、どのような状況下に置かれても日本が自立を保ち続けるためには、「食の自給」は大きな柱といえる。我が子が20歳を迎えるころに、現在の食糧事情が継続している保証は全くない。昆虫もエビ・カニなどと同じ甲殻類なのに、なぜ食べないのだろう。小さいころからとても疑問に思っていた。昆虫を利用した代替タンパクの研究は以前からされていたし、現在、昆虫ビジネスとして大手が参入を始めている。ではそういった会社に就職するか・・しかし、どのビジネスコンセプトも好みでないし、どのアプローチも昆虫の魅力を引き出せていないと感じた。そこで自分がよしとする昆虫食の世界を描いてみた。

 

 このブログは、齢40で脱サラし、「昆虫の有効利用」のために残りの人生のすべてを費やそうと決めたオッサンの奮闘の記録である。営業活動、研究開発、人脈作り、このブログ開設までにすでに10ヵ月ほど経過しているため、ここまでの経緯も順に書いていくつもりである。もともと「基本紙媒体」の時代遅れな爺であるため、ブログ開設のあいさつが、もうすでに文字だらけというセンスのないものとなっているが、徐々に砕けた感じで書いていけるよう努力するつもりである。