プロローグ
矢島達哉が引きこもりになったのは、大学を出て二ヶ月の5月半ば、ゴールデンウィーク直後のことだった。
それはある意味必然的なことだった。ほんの少し前まで、達哉はまさか自分が引きこもりになるとは思っていなかった。それまでは、どこにでもいるただのアニメが少し好きな大学生にすぎなかった。引きこもりとは縁もゆかりもなかった。
ところが、思いもよらない就職難から仕事が見つからず、無職になることとなった。そのため、5月という鬱々とした時期に、引きこもりになったのである。
引きこもりになった達哉には、なんの目標もなかった。それは、今後過ごすであろう自堕落な生活を意味していた。彼は未来を諦め引きこもりになったのだ。夢などというあやふやなものは無くなった。使命なんてないと思った。達哉は、就職活動をして仕事に「就きたい」とは考えていなかった。仕事に「就かない」と決めたのだ。
しかし、そう決めたはいいものの、どうしたらそれで生活できるか、具体的なアイデアがあるわけではなかった。前述したように、達哉は就職活動を諦めた。だから、兄弟はおろか、親の目も達哉に対して冷たくなっているのだ。
しかし達哉は、それを全く気にしていなかった。なんとかなる―と単純に考えていた。彼にはそういうところがあった。考えるより先に、まず行動するのだ。
引きこもりになったのもそうだった。「どうやったら4月から就職先を見つけられるか」と考える前に、まず「就職を諦める」と決めてしまった。そして、そうきめたらもう考えるのをやめ、すぐに行動に移したのである。
開設
タイトル通り、かの有名な『もしドラ』をパク…おおっとリスペクトするかんじでやっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。わりと行き当たりばったりです。
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まだ、使い方などよく分かっていないので、手探り状態です。興味を持った人は1ヶ月に1回でも冷やかしにどうぞ。
