森且行さんが、過去に出演したイベントで語った言葉で印象的なものを抜粋して書いています。
前編は2009年から2015年まででした。
中編は、2016年の年明け・・・衝撃の【SMAP解散騒動】が起きてからの、彼の言葉を紹介します。
2016年1月 東京 Gamboo(ギャンブー)主催ファンミーティングにて
*スペシャルゲスト:同期の齋藤撤二選手
「今年は僕にとっても、オートレース界にとっても、勝負の年だと思っているから頑張るしかない」(船橋が3月に閉鎖になるから、という意味と受け取った)
(ファンからの質問「いくつくらいまで現役でやりたいのか?」)
「日本一になるまではやめない」
のあとで
「日本一になっても、やめないかも」と追加(笑)
そして
「負けない」
と力強く宣言。これには色んな意味があったんじゃないかな・・・
このファンミ、開催されたのがSMAP解散騒動が勃発した直後で、世間が騒然としていた時。
スマスマの生謝罪の5日後でした・・・
森くんがファンとフリートーク出来る時間もたっぷりあって、お酒のグラス片手に(立食形式)みんな色々お話出来たのですが
途中でぼそっと
「最近、酒飲んで泣いてばっかなんだ・・・」
と、誰に言うでもなく、ジョークめかしに呟いたことが今でも忘れられません。
森くんがファン以上に傷つき、5人のことを心配いるのだと伝わり、胸が塞がれる思いでした。
*解散報道が出た後、レース場に向かう時駅で週刊誌の記者に待ち伏せされて大変だった、という話もしていました。
2016年3月 埼玉県戸田ボート ボートレーサー濱野谷憲吾選手とのコラボトークにて
「レース中に負けると(ストレスから)お米が食べたくなる。でも食べると太っちゃうんで気を付けている」
「オートレーサーになってよかったことは、賞金が現金ですぐに貰えること(笑)あとは休みが長いこと。パッと(仕事)をやってガッと休める」
2016年3月 秋田県オートレース男鹿・六郷にて
「船橋が3月で閉鎖になったので今年はオートを盛り上げていかないと。色んな所に行ってオートレースを広めていきたい」
「オートレース本当にちょっとヤバイんで。車券を買って応援してください。僕も一生懸命頑張りますんで」
2016年4月 サテライト大阪 女子オートレーサー岸萌水選手とコラボトークショーにて
(3月のレースで落車し下半身を強打。約1ヶ月レースを休場していることについて)
「骨折はしなかったが足の付け根に大きな血腫が出来て3回注射器で血を抜く処置をしていた。1回につき注射器の太いので10本以上血を抜いた。
でも落車は(レースに)付き物なので、もうしょうがないです!」
「オートの魅力は19年やっても正解がないところ。整備にしてもこれが絶対、ていうのがないからやっていて飽きない。楽しい」
「年なんで、若い子についていかなくちゃいけないから、練習は若い子よりいっぱいします。みんなが1,2回だったら3回以上する。オートが好きだから出来るんだと思う」
「今期の目標は、とにかくS級から落ちないようにしたい」
2016年5月 静岡県静岡競輪場にて
(4月のSGオールスター戦で8年ぶりに優勝戦まで進んだことについて)
「久しぶりに優勝戦まで進めて嬉しかった。結果は8着だったけど・・・僕は初優勝でもGⅠ優勝でもガッツポーズをしたことがない。それ以上のもの(SG)を獲りたいので」
2016年10月 名古屋市WINS名古屋にて
(整備のことについて)
「エンジンや部品はどうしても消耗品なので、良い状態をずっとキープ出来ない。手を入れて部品を換えていかないと」
(調子が突然変わることはある?の質問に)
「突然変わることは、ないですね」
だから、コツコツやるしかない、と。
「良い状態の時ほど、どんどん整備で手を加えてもっともっと上を目指す。調子の悪い時は何やってもなかなか上向かない。調子がいい時は何でもうまく回る感じでそういう時はどのレースでも負ける気がしなかった」
*全国ランクの自己ベスト5位だった時がそんな感じだった
「バイクの整備は1日中触っていても飽きない。面白い」
2016年11月 大分県別府競輪場にて
「僕は調子が悪いと右手にマメが出来る。不調の時はグリップを握る手に変な力が入ってしまうせいだと思う。調子がいいとマメが消える」んだそう。
「32期で入ってきた新人、鈴木圭一郎選手は凄い!」
*先日の優勝戦で大本命だった(落車した)選手のことです
2017年1月 長崎県大村ボートレース場にて
*昨年末にSMAPが解散し大晦日にメンバーと会食していたことがマスコミの話題に上がっていた頃のトークショー
(MCさんの「好きな食べ物は?」の質問に)
「焼肉、って言わせたいんでしょ?」
と、自ら言い出し会場沸かせる
「休憩場所にスケボーが置いてあったから乗ってみた。昔のようには乗れなかった」
そ、それはスケートボーイズのことか・・と会場ビックリ
(トークの最中座っている椅子で)クルッと1回転して
「ターンしたの久しぶり」って笑う。
まるでマスコミに宣戦布告をするような?(笑)大胆な発言の数々・・・
ファンの方が「どっ、どうした?森くん」と、ビビる
「今不調なので、次はA級に落ちるかもしれない。今年は死ぬ気で頑張る!」
との決意表明あり。
2017年1月 福島県いわき競輪場にて
(レース前の緊張をほぐす方法は?)
「リラックスするために目を閉じて、深呼吸を9回。それを3セット。約5分かけてする。それからレースに臨む。なんで9?かっていうと8回だとレースの8着(ビリ)をイメージしちゃう数字になるから」(笑)
「ぜひ今年は僕のレースを生で観に来てください。僕の車券を買ってくださったら皆さんが儲かるように一生懸命頑張りますので」
2017年4月 福島県オートレースあだたらにて
*オートレースを知ってもらうために、わざわざ自分のロッカーからレーシングスーツ一式を持参して着て見せた森くん
(会場からの質問で「カラオケで一番歌う曲は何ですか?」)
「カラオケ?全然行ってない。うーん(と考えた末に)徳永さんの曲を、歌いますね」
「あと、昔の歌も歌いますよ。持ち歌ね。たまにね、たまーに・・・」
「笑顔のゲンキとかね」 (ニッコリ)
会場、きゃああぁぁ!と、興奮のルツボ
(ここまで頑張ってこられたのは)
「好きっていうことだけかなぁ。オートレースが楽しくてしょうがない、っていうことだけでここまで来ていると思う」
「最近、調子が悪く自分でも参っちゃってるんですけど…次!オールスターで、ファンの皆さんが投票してくれたお陰でドリーム戦乗る事ができたので、そこで一発見せ場作って頑張りたいと思いますので車券いっぱい買って応援して下さい!」
2017年4月 宮城県 オートレース大和にて
「オートレースはマシンスポーツなので体重が軽い方が有利。僕は一番落とした時が養成所入る時で、54キロ」
「元々64キロあったのを、試験を受けるのに54キロにしました」
(MCさんに「フラフラになっちゃいますよね?」と心配されて)
「いや、でもそんなに・・・その時歌って踊りながら減量してたんで。全然」
歓声の上がる会場 アンド拍手パチパチ
(MC「今でも歌ったり踊ったりしてますか?)
「するはずないですよ!」
会場、爆笑
「もうターンとか全然回れないからホントに。昔は3回転ぐらい全然平気だったんだけど、今1回転回るだけでちょっとクラ~ッとしちゃいます。目回っちゃいます」
え。回ってんの・・・と、誰もが思ったらしい(笑)
2017年5月 オートレース阪神にて
(落車時の実体験の話)
「自分の時じゃなくて他のレーサーの人達が立ちあがりで転んで、その後ろから轢かれるのを見た時には、ちょっとヒヤッとします。
僕も何回も轢かれたことがあるし、気絶も何回もある」
「気絶した時は凄い。転ぶとそこから記憶がない。救急車で運ばれて中でパッと目が覚めると、口の中が砂利だらけ。
転んだ時にヘルメットの下側から走路の砂利を巻き込んでしまうので、それを口に含んだまま気絶しちゃってる。気づいた時には、あれ、これ何で石食べてるんだ、みたいな」(笑)
(ファンからの質問「今までの人生で一番泣いたことは何ですか?」)
「やっぱり・・・辞めた時。かな?」
で会場ザワつく
(最近ハマっているのは「ゴスペラーズ」。コンサート観に行ってから彼らの歌ばっかり聴いている、という流れから唐突に)
「たまに自分の歌も聴くけどね」って・・!
(MC「聴きながら歌ったりもします?」に)
「しますね!」ってニコニコ・・・
会場、キャーの声よりも、どよめく・・・あまりにも森くんが堂々としていたので(笑)
「オートレースは出来るだけ長く(現役で)やりたい」発言あり。
2017年6月 徳島県 鳴門ボートレース場 佐藤摩弥選手と一緒のトークショーにて
*このイベントは吾郎ちゃん、剛君、慎吾がジャニーズ事務所を9月に退社する、と発表された3日後に行われたものでした
(メンバーにも、色々ありますよね。と水を向けられて)
「一人一人が個々に頑張って行けばもっともっともしかしたらでかくなるかもしれない」と発言。
(イベント終了間際にSMAPの皆さんに何か、と促され)
「本当に僕も含めて一人一人が一生懸命頑張っていかないと、と思ってるんでとにかく僕は自分の目標を達成するためにSGを獲るしかないですね」
(MC「その時は全員集まる?」と聞かれ)
「その時はきてくれるかもしれないですね」と・・・
2017年8月 宮城県 オートレース宮城にて
(同期と一緒にカラオケに行ったら「持ち歌」を入れられることがある、という話から)
「まあ、90点台出ちゃうじゃないですか」って、プチ自慢(爆)
歌はもちろん「笑顔のゲンキ」だそう(好きねぇ)
2017年9月 サテライト大阪にて
(得意な運動を聞かれて)
「球技は苦手。出来るのはキックベースぐらいかな~」(確信犯・笑)
(森くんの競輪予想でギャラリーのおっちゃんから「稲垣(選手)を買え!」とゲキが飛び)
「もちろん稲垣は買いますよ!僕、知ってる名前は買いますから」って。←稲垣違いでもファン狂喜
(180人の中から4人だけ選ばれる写真撮影&握手会。抽選方法は森くんの頭に浮かんだ番号で。ってことで2人目の番号として呼んだのが
「56(ゴロー)。56番で」
その瞬間、会場阿鼻叫喚
「いや、だってさっき稲垣君の名前出たからここは言わないと(笑)」
って森くんの言葉に更に会場、ギャアアアアアア ←ライブ会場並みの絶叫
このイベント、ガチで面白すぎました・・・
2017年 10月 茨城県サテライトしおさい鹿島にて
(同期会(25期・20周年記念旅行)の話)
「熱海に行った。すごく飲まされて、朝までずっと飲んでた。
同期会なので遠慮なくカラオケで「SMAPの曲」を入れる人がいて、歌いました。
曲?えーと、「オリジナルスマイル」か「笑顔のゲンキ」のどっちか・・・酔って記憶があやふや」
からの
「自分のデビューCDは100枚買って親戚に配った・・・のに、1位獲れなかった」
もうこの頃になると、SMAPの話はタブーでも何でもない空気・・・です(笑)
*この日はテレ朝「徳光和夫の路線バスで寄り道の旅」の放送日でした(番組史上最高視聴率・15%を獲ったという)
(徳光さんはじめ)「久しぶりに懐かしい方々に会えて嬉しかった」と。
そして
(森選手にとってオートレースとは?に)
「僕のすべて、です」
と答えたそうです。
ここまでを、中編とさせてください。
2016年から2017年の10月まで・・・
SMAPの解散騒動、そして解散。その後3人のメンバーの事務所退社・・・
5人の仲間が混乱の真っただ中にいることとリンクするように
森くんの世界もまた、船橋オートレース場の閉鎖に端を発した業界の危機に揺れていました。
2016年のイベントでは彼がハッキリと「オートレース本当にヤバイので、車券買って応援してください」と直接的なお願いをすることも増えました。
SMAPに何か動きがあると「元メンバー」としてマスコミにも追われ、コメントも求められ、心休まる間がなかったのではないかと思います。
特に
スマスマでの生謝罪の直後、彼の口から「酒飲んで泣いてばかりいる」と聞いた時は、本当に胸を塞がれました。
5人があんな形で謝罪を強いられたこと、仲間としてどんなに悔しかったんだろうか・・・と。
それでも、2016年中は森くんはイベントでSMAPに触れることはほとんどなかった。
オートレースが本当に大好きで、日本一になりたい。なってもやめない。長く続けたいという希望を口にしたり
正解がないから面白い。バイクを1日触っていても飽きない。楽しい。
僕のすべてです。と、オートレースへの愛を目をキラキラさせて語ることが多かった。
そんな彼の姿勢が一転するのは、2017年1月から・・・
SMAPが解散した後、すぐのイベントで自分からマスコミが騒いだ大晦日の会食のことをネタにしてみたり
カラオケで「持ち歌」を歌う、とSMAP曲のことを話題にしたり。
そして「人生で一番泣いたのは(SMAPを)辞めた時」だと、ハッキリ言ったり・・・
それは長年彼を見ていたファンにとっても驚くような変化でした。
あくまで個人的な考えですが・・・おそらく森くんは事務所を辞める時に何らかの誓約をさせられていたんじゃないかな、と推察しています。
たとえば「SMAP」が現役で活動している間は一切その名前を使わない、使わせない、口にするな、という類のもの?
だとしたら、逆に言えば5人もまた、解散時に何かの誓約をさせられたのでは?ないかと想像出来る。
森くんと入れ替わるようにして、5人がSMAPにまつわる様々なことを封じ込められたのだとしたら・・・森くんがたった1人で「攻め」に転じた理由がわかる気がします。
オートレースへの愛を語る時の森くんと、SMAPのことを口にする森くんは、どちらも同じでした。キラキラした目で、そしてとても嬉しそうだった・・・
長い年月、自分からはほとんど何も口に出来なかった彼。
内部の事情を知らない一般人の私達からすれば「SMAP」のことに触れられるのは、彼自身がもう嫌なのではないか?と思った時期もあったけれど
決してそうじゃなかったのだと心が震えました。
森くんは、昔も今も、SMAPのことが大好きなんだとわかったから。
自分に出来ることでオートレースを守ろうとしたように、SMAPのことも仲間のことも、守りたいと思ったのかな・・と思うと胸が熱くなります。
だから、なおさら5人と約束した「日本一」にならねば、という気持ちが彼の中で強くなっていったのではないかな、と思います。
後編は、2017年11月 新しい地図の3人と、森くんが21年ぶりに再会を果たした後からの彼の言葉を紹介します。
よろしければ、あと少しお付き合いくださると嬉しいです。
つづく