約20年前にミャンマー最北部のナヤン鉱山へ到達した時の

 

写真が出てきた。

 

ヤンゴンを出てから30時間ぐらいかかってカチン州へ

 

到着。

 

途中で急に橋のない川があって、仕方ないから自動車で

 

強硬に横断したら車内は水浸し…

 

象さんが現れたりして、地球の果てに来た気がした。

 

 

やっとのことで、ナヤンに到着した時には、

 

「ほんとうにここにルビーがあるのか?」というくらい

 

小さな村だった。

 

早速、役人さんと鉱区へ

 

 

ナヤンの14番鉱区へでかけた。

 

隣のお兄さんは、今もミャンマーのパートナーの

 

イエットさん。

 

今では、私の兄キみたいな人。

 

 

やっと到着した時には… えらい所へきたな…、

 

という気持ちだった。

 

イエットさんは、ビルマ語で、現地はカチン語だし、

 

みんな武器を持っているけど、私は、丸腰…

 

 

でも、現地でもっと怖いのは、トラ、サソリ、コブラ…

 

一番怖いのは「蚊」…マラリアだ。

 

なんといっても、第二次世界大戦の最悪の作戦と

 

いわれるインパール作戦の通り道…多少のリスクは

 

あると思っていたが、想像以上だった。

 

何を撃っているのかいるのか?わからなかったが、

 

「バーン、バーン…」と銃声も聞こえてきた。

 

イエットさんに、

 

「俺たちも、ちょっと拳銃いるんじゃない?」

 

と聞いたら「がははは…」と笑っていた。

 

肝っ玉兄ちゃんだ。

 

とにかく、鉱山へ行ってルビーを見つけるぞ…と

 

その一心で、やっとルビーに出会えた。

 

どこにあるか、まったく分からなかったルビー鉱山…

 

鉱山へ行ってやる!と決めてから…3年が経っていた。

 

 

これが、私が初めてナヤン鉱山でみた、採掘された直後

 

のルビーの原石。

 

 

そして、紆余曲折…ナヤン鉱山の採掘権が取得できて、

 

モリスミャンマーのスタッフ、イエッチョーと採掘を

 

始めたのは、それから3年後のこと。

 

京都東山の創業時に、人工合成したルビーの結婚指輪を

 

貰って、40年後に私が「これは天然ルビーじゃないです」

 

と言ってしまったから、大切な思い出が壊れてしまった

 

おばあちゃんの事件から7年かかってしまったが、

 

モリスは、天然無処理で美しいルビーが届けられる…

 

と思ったら、涙が流れてきた。

 

今、思い出すと、懐かしい写真だった。