宝石の本質... 宝石とは何か?
モリスはルビーだけを専門に研究しているが、
「宝石とは人には手が出せない領域にある美」
ひとことでいうと…
「自然の造形美」であり、「観るもの」である。
よく... 宝石を販売する現場で、
「宝石はパッと見てキレイだったらいいの」
と、お伺いするが、それは商業的な宝石しか
ご存じない方の意見。
「モナリザ」のコピーを飾って、「分からないから
良いじゃないか?」と堂々と言っているようなもの。
そうおっしゃる方は、美しいガラスや人工合成石
でも良いということになるが、そういう方に限って
「鑑別書は? ピジョンブラッドという名前がいい」
なんて話が始まる。
天然~と言いたいのであれば、鉛ガラスと
一緒に加熱処理した「天然由来のお安いルビー」
はたくさんあるが、「処理石なんて安いんでしょ...」
と、あくまでも書類に何が書いているか?
が大切なようだ。
理論上は、人工合成ルビーも天然ルビー
も同じなので、理性的に、ルビーを捉えると
「同じ種類」「同じもの」と主張しても間違い
ではないが、しかし間違っていなければ
良いというレベルで宝石はみるべきでは
ないと思う。
だいたい...
人の理性では、まだまだ分からないことや、
科学技術には創れないものがたくさんある。
「生き物のいのち、私たち人間の赤ちゃん」
「私たちの住み家、地球」 ...
どれも人間には創れないし、
自分たちよりも長く存在でありピカピカにして
受け継いでいきたい存在。
人には手が出せない領域にある美「宝石」は、
人の感性をもう一段高いところに誘ってくれる
宝石の本質とはそういうものではないだろうか。
宝石ルビーはそう感じさせてくれる。