写真のヴェッキオ宮殿前の騎馬像

コジモ.デ.メディチ。

個人的な感想だが、宮殿の主で

国王のように思った。

12世紀からメディカル、メディスン

を作った製薬系の商人であり

今の銀行のもと「バンコ」を始めた天才。

メディチ家の家紋に7個ぐらいの

赤色の玉がついているのでルビー

だと思って行ってみた。

(あの家紋の赤い玉は薬だったけど)

そのフィレンツェで感じたこと。

「モノと一緒にルネッサンスは、

この場所から他へ移ろいで行った…」

サボイア家、コロンナ家などの貴族

は、ロレンツォ.メディチの散財ぶり

を見て、フィレンツェは没落する

と悟り、ルビーを中心としたお宝を

持ってジュネーブ、ルクセンブルク、

リヒテンシュタインに移った。

その時期と隆盛を極めたフィレンツェ

が経済力を失っていった時期が

重なるのは偶然なのだろうか?

欧州の歴史をひも解けば、宝石文化。

その希少性、有用性をベースに

交易を始め、経済力を増していった。

紙幣を発行する今の銀行のシステム

も、このフィレンツェで始まったと

いわれるが、その紙幣の担保が「金」

だった。(ウィフィッチ博物館

の学芸員の方いわく…) フィレンツェの

父といわれるコジモ.デ.メディチ

は、金は「Goldsmith=金細工職人」に

管理させても良いが、宝石は絶対に

一般人に渡してはならぬ、と厳命した

そう。

金の保有量を担保にした「金本位制」。

現物…いわゆる物質、 現実主義。

目に見える価値を究極的に磨いたモノ

が欧州の交換価値の文化だとすれば、

需給のバランスの頂点は宝石。

現物が失くなると、経済力も衰退する

のだろう。

しかし、ベトナム戦争時に米国が

貨幣の発行と金本位制を切り離して

から「お金」が暴走している。

どんどん印刷して量が増えている。

今の世の中は、目に見える価値だった

はずのお金さえ信用が揺らいでいる。

そうだとしたら、私たちは何を信じて

貯金すればいいの?…て、なるだろう。

世界的に、もう一回再構築される時期

だと感じる。

第二のルネッサンスを起こすのは、

日本しかないと思う。

現象や感情も捉えてモノだけではなく

精神性も重んじる日本古来の文化なら

現物、現実主義の貨幣経済の限界が

やって来ても、新しい基準を創造する

だろう。

先日の天皇陛下の親謁の儀でも

陛下の眼差や三種の神器の取扱いの

厳かな感じから伝統の深さを感じた

が、八百万の神=地球そのものを

信仰してきた日本を再認識した。

第二のルネッサンス…

インターネットが発達し、グローバル

化した今、人に例えるなら、

健全な身体に健全な精神が宿る… 

ような感じだろうか…

物質(身体)だけ暴走しても

精神性(心)だけでカタマっても

広がらない。

そういう時代になったと感じる。

日本なら新しいルネッサンスを

「全く新しい概念」でやれるかも。

現にメトロポリタン美術館では、

日本を代表するアンティークジュエラー

が、堂々と入口に一番近い場所で

その名を轟かせている。

その方に

「美がなければ全ては虚しい」

だから人類の頂点は、宝石ジュエリー

だとのこと。

私も全くそう思う。