ルビーの歴史は、

ルビーに良く似たものを

つくろうとした歴史です。

ルビーほど、

人工合成石の種類が多く、

処理する技術が発達している宝石

はありません。

合成ルビーの作り方だけでも

火炎溶融炉法
粉末法(フラックス)
水熱法(ハイドロサーマル)
結晶引上法(プーリング)

を中心に数十種類あります。

その上、加熱処理技術の発達により、

どんどんとルビーと呼ばれるものは

増えています。

錬金術など、昔から人々は、希少性

の高いモノをつくりだそうと努力を

してきました。

しかし、成功して作れるように

なったら、希少性が下がっていき

価値も低下していく…

皮肉なモノです。

ルビーを見ていると…

人類には、創りだせないモノも

あって、それを大切に受け継いで

行こうという気持ちが宝石文化を

支えてきたのではないかと思うのです。

写真は、明治時代に売られている

人工合成ルビーをつかったリング

です。

その当時は、本物として販売され

ていたようですが、今は、とても安く

なってしまい、宝石として売り買い

されることはありません。

photo:01



指輪88(淡交社)より引用