数々の遊牧民らしい大きめのジュエリー
で身を飾ったスキタイ系の人々が住ん
でいたとされる、現在のトルクメニスタン
(トルクメン)には、今もジュエリーの
文化がしっかりと残っていて、精神的な
装飾品とされています。
シルクロードを通して東西の文化
の影響を受けた栄えましたが、
海洋貿易の発達と共に1000年ほど前
から徐々に衰退して行ったそうです。
写真は、そのトルクメンサルイク族の
トゥマールと呼ばれる
女性用護符入れ(1800年代初期)です。
三角の形は、邪眼から、
赤いカーネリアンは怪我から、
雄羊の角の文様は力と生殖力を与え、
鈴は、音で悪霊を追い払うと信じ
られていたようです。
これらのジュエリーに使われている
赤い石は、カーネリアンだけでなく
ガラスもあり、重要なのは、
その色が赤いこと。
赤い色は、世界中で護符の色として
人々に安心感を与えてきたことの
一つの例です。
参考文献:シルクロードの赤い宝石
「トルクメンの装身具」
ポーラ文化研究所